結論:Copilot(コパイロット)は、マイクロソフトが作ったAI(人工知能)です。最近のWindows(ウィンドウズ)パソコンには最初から入っていることが多く、新しく何かを買ったり、難しい設定をしたりしなくても、画面の下にあるマークを押して話しかけるだけで無料で使い始められます。
- 要点1:Copilotは、タスクバー(画面下の帯)やスタートメニューから開けます。キーボードに「Copilotキー」がある新しいパソコンなら、そのキーを1回押すだけです(Microsoft公式サポート・2026年7月時点)
- 要点2:文字を打つのが苦手でも大丈夫。マイクのマークを押せば、声だけでCopilotと会話できます(Copilot Voice=コパイロット ボイス)
- 要点3:この記事で紹介する使い方は、すべて無料の範囲でできます。名前・住所・口座番号などの個人情報を話さない、答えをうのみにしない、という約束を守れば、シニアの方でも安心して毎日の相談相手にできます
対象読者:「パソコンの下に見慣れないマークが増えた」「Copilotって何?消していいの?」と気になっているシニアご本人(60代〜80代)と、親御さんに教えたい子・孫世代(30代〜50代)
今日やること:パソコン画面の下にあるCopilotのマーク(リボンのような形のマーク)を1回押して、「こんにちは」と打ってみてください。それだけでCopilotデビューです
「スマホのAIはよく聞くけれど、パソコンにもAIが入っているの?」
シニア向けのAI個別講座やパソコン相談の場で、この質問を本当によくいただきます。「画面の下に、青いリボンみたいなマークがいつの間にか増えていた」「押したら英語みたいな画面が出てきて、慌てて閉じた」という声も少なくありません。
その正体が、今回ご紹介するCopilot(コパイロット)です。Copilotは「副操縦士(ふくそうじゅうし)」という意味の英語で、マイクロソフトが「あなたの隣で手伝う相棒」という気持ちを込めて名づけたAIです。
実は、ChatGPT(チャットジーピーティー)やGemini(ジェミニ)と同じように、質問すれば答えてくれて、手紙の文章も作ってくれて、声だけでも会話できます。しかも、Windowsパソコンをお持ちなら新しく何かを入れる必要がほとんどありません。
この記事では、パソコンは年賀状と調べものくらい…という方でも迷わないように、Copilotの正体、始め方7ステップ、シニアにおすすめの使い方、そして安心して使うための約束まで、順番にゆっくり解説します。
Copilot(コパイロット)とは?Windowsパソコンに入っているマイクロソフトのAI
Copilotは、Windowsパソコンを作っているマイクロソフト社のAIです。一番の特徴は、「探しに行かなくても、もうパソコンの中にいる」ことです。
マイクロソフトの公式サポートによると、新しいWindows 11(ウィンドウズ イレブン)のパソコンには、Copilotのアプリが最初から入っていて、タスクバー(画面下の帯)やスタートメニューに置かれています(2026年7月時点)。
Copilotに話しかけると、こんなことをしてくれます。
- 質問に答える:「敬老の日はいつ?」「血圧を測るのは朝と夜どちらがいい?」など、調べものの相談相手になります
- 文章を作る:お礼状、暑中見舞い、自治会の案内文などの下書きを作ってくれます
- やさしく説明し直す:難しいニュースや書類の言葉を「小学生にもわかるように」言い換えてくれます
- 絵や画像を作る:「ひまわり畑と猫の絵を描いて」と頼むと、AIが絵を作ってくれます(無料の範囲では回数に上限があります)
- 声で会話する:マイクのマークを押せば、文字を打たずに声だけでやり取りできます
「AIは若い人のもの」と思われがちですが、Copilotのように声で使えて、最初から入っているAIは、むしろキーボード入力が苦手な方にこそ向いています。
「勝手に増えたマーク」は怖いものではありません
シニアの方からよく聞くのが、「知らないマークが増えたのが気持ち悪い。ウイルスでは?」という心配です。
ご安心ください。Copilotのマークは、Windowsの更新(アップデート)でマイクロソフトが正式に追加したものです。怪しいソフトではありませんし、押しても料金はかかりません。使わなければそのままにしておいて大丈夫ですし、この記事を読んで「ちょっと試してみようかな」と思ったら、いつでも押してみてください。
ChatGPT・Geminiとどう違う?シニア向けにくらべました
「ChatGPTは聞いたことがある」「スマホにGeminiが入っている」という方も多いはずです。この3つは、いわば「別の会社が作った、よく似た相談相手」です。
| くらべる点 | Copilot | ChatGPT | Gemini |
|---|---|---|---|
| 作った会社 | マイクロソフト | OpenAI(オープンエーアイ) | Google(グーグル) |
| 最初から入っている場所 | Windowsパソコン | なし(自分でアプリを入れる) | 多くのAndroidスマホ |
| 無料で使える? | 使えます | 使えます | 使えます |
| 声で会話できる? | できます(Copilot Voice) | できます(音声モード) | できます(Gemini Live) |
| こんな方に向く | Windowsパソコンをよく使う方 | スマホでじっくり文章を作りたい方 | Androidスマホ中心の方 |
大事なことは、「どれが一番正しい」ではなく「自分がよく触る機械に入っているものが一番続けやすい」ということです。
- ふだんWindowsパソコンで年賀状や調べものをする方 → Copilotが手軽です
- スマホ中心の方 → ChatGPTの入門記事やGeminiの入門記事も参考にしてください
3つを同時に覚える必要はまったくありません。この記事では「パソコンにもう入っているCopilot」に絞ってご案内します。
Copilotにまつわる、よくある勘違い3つ
講座やご相談の場で耳にする勘違いを、先に解いておきます。
- 勘違い1「Copilotは英語ができないと使えない」:いいえ。日本語で質問すれば日本語で答えてくれます。名前が英語なだけで、中身は日本語がとても上手です。ひらがなだけの質問でも通じます
- 勘違い2「AIに聞くと、パソコンの中身を全部見られてしまう」:Copilotが読むのは、基本的に「あなたが打った(話した)内容」です。パソコンの中の写真や家計簿を勝手にのぞいて外に送るような仕組みではありません。ただし、こちらから打ち込んだ内容は送信されるので、個人情報を入れないという約束はここにつながります
- 勘違い3「間違った操作をするとお金を請求される」:Copilotの無料利用で、操作ミスが原因で料金が発生することはありません。お金がかかるのは、自分で有料プランを申し込んだときだけです
「英語」「のぞかれる」「お金」の3つの心配が消えるだけで、AIはずっと気楽な道具になります。
お使いのパソコンでCopilotが使えるか確かめる方法
始める前に、1分だけ確認しましょう。確かめ方は3つあります。どれか1つでできれば十分です。
確かめ方1:画面の下(タスクバー)を見る
画面下の帯に、リボンを斜めにしたような色つきのマークがあれば、それがCopilotです。マークの上にマウスをのせると「Copilot」と名前が出ます。
確かめ方2:スタートメニューで探す
画面下の窓の形のマーク(スタートボタン)を押して、アプリの一覧から「C」の項目を見ます。「Copilot」があれば使えます。見つからないときは、上の検索欄に「copilot」と打ってみてください。
確かめ方3:キーボードを見る
2024年ごろ以降に発売された新しいパソコンには、キーボードの右下あたりにCopilot専用のキーがついていることがあります。リボンのようなマークが印刷されたキーです。これを押すだけでCopilotが開きます。
見つからなくても大丈夫。3つの逃げ道があります
- 逃げ道1:「Microsoft Store(マイクロソフト ストア)」という青い袋のマークのアプリから、「Copilot」と検索して無料で入れられます
- 逃げ道2:インターネットの画面(EdgeやChrome)で「copilot.microsoft.com」を開けば、古いパソコンやMac(マック)でも使えます
- 逃げ道3:スマホに無料のCopilotアプリを入れる方法もあります(App Store/Google Playで「Copilot」と検索。作った会社が「Microsoft Corporation」になっているものを選んでください)
ご自分のパソコンがWindows 11かどうか確かめるには
「そもそも、うちのパソコンはWindowsの何なの?」という方は、こう確かめられます。
- 画面下のスタートボタン(窓の形のマーク)を押します
- 歯車の形の「設定」を押します
- 「システム」の中の「バージョン情報」を開きます
- 「Windowsの仕様」という欄に「Windows 11」または「Windows 10」と書いてあります
途中で迷ったら、Copilotが使える方は本末転倒のようですが、インターネットで「自分のWindowsのバージョンを確かめる方法」と検索しても、マイクロソフト公式の説明が出てきます。
1つ注意:お使いのパソコンがかなり古い場合、Windows 10というひとつ前の仕組みのことがあります。Windows 10は2025年10月にマイクロソフトのサポートが終わっているため、AIの前に、まずパソコン自体の買い替えや更新をご家族に相談することをおすすめします。サポートが終わったパソコンをインターネットにつなぎ続けると、ウイルスなどの危険が高まるためです。
Copilotの始め方7ステップ|話しかけるだけでOK
ここからが本番です。急がず、1日1ステップでもかまいません。
ステップ1:Copilotを開く
次のどれか、やりやすい方法で開きます。
- タスクバー(画面下の帯)のCopilotのマークを1回押す
- キーボードのCopilotキーを押す(ある機種のみ)
- キーボードの「Windowsキー(窓のマークのキー)」を押しながら「C」を押す
画面に「何でも聞いてください」のような入力欄が出れば成功です。マイクロソフトの公式サポートによると、設定によっては「Hey Copilot(ヘイ コパイロット)」と声で呼びかけて起動することもできます。まずはマークを押す方法だけ覚えれば十分です。
ステップ2:Microsoftアカウントでサインインする
Copilotをしっかり使うには、Microsoftアカウント(マイクロソフトの会員証のようなもの。無料)でサインイン(名乗ること)をします。マイクロソフト公式によると、サインインすると会話の履歴が残せて、画像作成や長い会話、音声での操作が使えるようになります。
パソコンを最初に設定したときに作ったアカウントで、すでにサインインできていることも多いです。「サインインしてください」と出て手が止まったら、ここだけはお子さんやお孫さん、パソコンに詳しい方に手伝ってもらうのが早道です。パスワードを電話で人に教えるのは絶対にやめてください(本物のマイクロソフトが電話でパスワードを聞くことはありません)。
ステップ3:まず文字で1つ質問してみる
入力欄にひらがな混じりで大丈夫なので、こう打ってみましょう。
今日の東京の天気と、外出するときの服装を教えてください
数秒で、文章の答えが返ってきます。敬語でなくても、単語だけでも、少しくらい打ち間違えても通じます。「話が通じた」という体験が、何よりの第一歩です。
ステップ4:マイクのマークを押して、声で話す(Copilot Voice)
入力欄の近くにあるマイクのマークを押すと、音声会話(Copilot Voice)が始まります。初めて使うときは「マイクの使用を許可しますか」と聞かれるので「許可」を選びます。
あとは、電話のように普通に話すだけです。
「ひざにやさしい、家の中でできる運動を3つ教えて」
Copilotが声で答えてくれます。マイクのマークをもう一度押すと一時的に声を拾わなくなり、「×」を押すと会話が終わります。マイクロソフト公式によると、音声会話は無料でも使えますが、混み合う時間帯は有料プランの人が優先されたり、長く話すと時間制限で自動的に切れたりすることがあります。切れても壊れたわけではないので、また押せば大丈夫です。
ステップ5:「もっとやさしく」「もう一度」と遠慮なく言う
答えが難しかったら、そのまま続けてこう頼めます。
いまの説明を、専門用語を使わずに、もっと短く言い直してください
Copilotは何度言い直させても、嫌な顔ひとつしません。「相手はAIだから、何回聞き直しても迷惑にならない」——これがシニアの方にAIをおすすめする一番の理由です。
ステップ6:文字が小さければ、画面ごと大きくする
Copilotの答えの文字が読みにくいときは、キーボードの「Ctrl(コントロール)」キーを押しながら「+」を何回か押すと、画面の文字が大きくなります(「−」で戻ります)。多くのアプリやインターネット画面で共通して使えるワザなので、覚えておくと便利です。
ステップ7:スマホにもCopilotを入れて、外でも相棒に
パソコンで慣れたら、スマホ用の無料Copilotアプリを入れると、外出先でも同じように使えます。同じMicrosoftアカウントでサインインすれば、使い勝手もほぼ同じです。スマホの操作に不安がある方は、アプリの選び方・入れ方の記事も参考にしてください。
つまずいたときの合言葉は「Copilot本人に聞く」
7つのステップの途中でつまずいても、あわてないでください。実は、Copilotの使い方でわからないことは、Copilot本人に聞くのが一番早いのです。
Copilotの音声で話す機能の始め方を、初心者向けに、手順を1つずつ教えてください
「取扱説明書が製品の中に入っていて、しかも会話で答えてくれる」——これが、これまでの家電やパソコンとAIとの大きな違いです。「説明書のどこに書いてあるか探す」時間が、そのまま「聞けば教えてくれる」に変わります。この安心感を、ぜひ最初の1週間で体験してください。
初日の練習メニュー|10分でCopilotと仲良くなる
「ステップはわかったけれど、実際に何を話せばいいの?」という方のために、初日にそのまま使える10分の練習メニューを用意しました。台本のつもりで、上から順にどうぞ。
| 時間 | やること | 話しかける(打ち込む)内容 |
|---|---|---|
| 最初の1分 | あいさつ | 「こんにちは。今日からCopilotを使い始めます。よろしくね」 |
| 2〜3分 | 簡単な質問 | 「今日は何月何日?今週の祝日はある?」 |
| 4〜5分 | 暮らしの質問 | 「今晩の味噌汁の具で、夏バテにいいものを教えて」 |
| 6〜7分 | 言い直しの練習 | 「いまの答えを、もっと短く3行でまとめて」 |
| 8〜10分 | 声で話す | マイクのマークを押して、「明日の天気を教えて」と声で聞く |
ここまでできたら、初日は店じまいで大丈夫です。大事なのは「たくさん覚えること」ではなく、「話しかければ返ってくる」という安心感を体で覚えること。講座でも、初日はこの10分だけで終わりにしています。翌日に「昨日の続き」と話しかけるところから、少しずつ世界が広がっていきます。
Copilotが動かない・反応しないときの確認5つ
うまく動かないときは、故障を疑う前に、次の5つを上から順に確かめてください。たいていはこのどれかで解決します。
- インターネットにつながっているか:Copilotはインターネット経由で答えを作ります。ほかのホームページが開けるか確認してください。開けなければ、ルーター(インターネットの機械)の電源を入れ直すと直ることが多いです
- マイクの許可を「許可」にしたか:音声だけ反応しない場合、最初に出た「マイクの使用を許可しますか」で「許可しない」を選んでしまった可能性があります。Copilotに「マイクの許可をやり直す方法」と文字で聞くと、直し方を教えてくれます
- 混み合う時間ではないか:利用者が多い時間帯は、答えが遅い・音声が切れることがあります。少し時間を置いてもう一度試してください
- サインインできているか:画面の右上などに自分の名前やマークが出ているか見てください。「サインイン」と表示されたままなら、ステップ2に戻ってサインインします
- パソコンの再起動:昔ながらの方法ですが、いまでも一番よく効きます。パソコンを一度シャットダウンして、1分待って電源を入れ直してください
これで直らないときは、無理に触らず、ご家族か、パソコンを買ったお店の相談窓口へ。画面に出てきた電話番号には絶対にかけないでください(本物のWindowsのエラー画面が、電話番号を出して電話を促すことはありません。それはサポート詐欺の手口です)。
シニアにおすすめのCopilot活用10選|そのまま使える話しかけ方つき
ここからは、シニア向け講座で特に喜ばれている使い方を10個ご紹介します。枠で囲んだ文章は、そのまま打っても(話しても)使えるお手本です。
その1:パソコンの困りごとを日本語のまま聞く
Copilotの一番の得意分野です。パソコンで困ったことを、目の前の状況をそのまま言葉にして聞けます。
パソコンの画面に「更新して再起動」と出ています。これは押しても大丈夫ですか?押すとどうなりますか?
文字を打つと、ひらがなが勝手にカタカナになります。直し方を、手順を1つずつ教えてください
今までは「詳しい人が来るまで放置」だった困りごとを、その場で聞けるようになります。より詳しい相談のコツはパソコン・スマホの困りごとをAIに聞いて解決する記事にまとめています。
その2:手紙・お礼状・挨拶文の下書き
お世話になった病院の先生への退院のお礼状を作ってください。70代の女性が書く、かしこまりすぎない文章で、200字くらいでお願いします
出てきた下書きを自分の言葉に少し直せば、便せん1枚がすぐ埋まります。「全部AI任せ」ではなく「下書きだけ手伝ってもらう」のが上手な付き合い方です。
その3:難しい書類・お知らせの「翻訳」
市役所から来た「高額療養費制度のお知らせ」の内容を、80代にもわかる言葉で、要点を3つにまとめて説明してください
書類の文章を打ち込むのが大変なら、「高額療養費制度とは何ですか」と制度の名前だけ聞くのでも十分役に立ちます。ただし、手続きの締め切りや金額は、必ず市役所や公式の窓口で最終確認してください。
その4:献立と買い物メモの相談
冷蔵庫に豚肉、なす、豆腐があります。塩分ひかえめで、2人分の夕食の献立を2案ください。買い足す材料も教えてください
「あと一品」の悩みが軽くなったという声を、講座でも本当によく聞きます。
その5:趣味と旅行の相談相手
秋に夫婦で1泊2日の温泉旅行を考えています。東京から電車で2時間以内、階段の少ない宿を選ぶときの注意点を教えてください
Copilotの答えは「たたき台」として使い、宿の料金や設備は必ず公式サイトや電話で確認しましょう。俳句の季語、囲碁の定石、園芸の水やりなど、趣味の相談相手としても優秀です。
その6:ニュースや言葉の「それ何?」を解消
ニュースでよく聞く「キャッシュレス決済」とは何ですか?現金と何が違うのか、良い点と気をつける点を教えてください
テレビの前で「今の言葉、何だろう」と思ったら、その場でCopilotに聞く。この習慣だけで、ニュースがぐっと身近になります。
その7:健康の疑問を「受診前の整理」に使う
最近、朝起きたときに手がこわばります。医師に相談するとき、どんなことをメモして持っていくと伝わりやすいですか?
大事な注意:CopilotをはじめAIの健康情報は、診断の代わりにはなりません。「病院で何をどう伝えるかを整理する道具」として使い、判断は必ず医師にゆだねてください。
その8:思い出話の聞き役にする
私の子どもの頃の思い出を文章に残したいです。昭和30年代の暮らしについて、思い出すきっかけになる質問を5つしてください
Copilotが「お正月はどう過ごしていましたか?」「よく遊んだ場所はどこですか?」と質問してくれるので、答えているうちに自分史の材料がたまっていきます。孫に昔の話をせがまれたときの「ネタ帳」にもなります。
その9:季節の絵や画像を作ってもらう
朝顔と風鈴のある夏の縁側の、水彩画風のやさしい絵を作ってください
Copilotは、言葉で頼むだけで絵も作れます(無料の範囲では回数に上限があります)。できた絵は、家族へのLINEに添えたり、お便りの挿し絵の参考にしたり。「絵心がないから」とあきらめていた楽しみが、ひとつ増えます。
その10:学び直しの先生役にする
中学レベルの英語をやり直したいです。今日は「あいさつ」を、例文3つと発音のカタカナつきで教えてください。1日5分でできる量にしてください
英語、俳句、歴史、漢字——何を何度聞いても、月謝はかかりません。「1日5分」「昨日の続きから」と頼めば、自分の速さで進められる家庭教師になります。
Copilotのある一日|暮らしに溶けこむとこうなる
「結局、毎日どう使うの?」というイメージがわくように、Copilotが暮らしに溶けこんだ一日の例をご紹介します。全部やる必要はありません。「これはうちでも使えそう」というものを1つ見つけてください。
- 朝7時:パソコンをつけて、声で「今日の天気と、洗濯物を外に干して大丈夫か教えて」。着るものと洗濯の段取りが1分で決まります
- 朝10時:回覧板の当番の案内文づくり。「町内会の夏祭りの手伝い募集の案内文を、やわらかい言い方で150字くらいで」と頼んで、下書きを手直し
- 昼12時:「そうめんに合う、あと一品を3つ」。冷蔵庫と相談しながら昼食の支度
- 午後3時:テレビのニュースで出てきた「フィッシング詐欺」という言葉を、「フィッシング詐欺とは?気をつけることは?」と質問。知らない言葉をその日のうちに解消
- 午後4時:来週の通院にそなえて、「医師に伝えたいことを整理したい。質問して」と頼み、答えながらメモを作成
- 夜8時:孫の誕生日カードの文面を相談。「小学3年生の孫に贈る、恐竜好きの子が喜ぶお祝いメッセージを2案」
どれも、これまで「まあいいか」と流していたり、家族に電話して聞いていたりした小さなことばかりです。この「小さなこと」を気軽に聞ける相手が家にいる——それがCopilotのあるパソコン生活です。
うまく答えてもらう話しかけ方のコツ5つ
Copilotは、聞き方をほんの少し工夫するだけで、答えのわかりやすさが大きく変わります。シニア向け講座で「これを知ってから楽になった」と言われるコツを5つご紹介します。
コツ1:自分の状況をひとこと添える
「70代です」「パソコンは初心者です」「老眼で小さい字が苦手です」——こうした一言を最初につけると、Copilotは説明の難しさや文字の量を自然に合わせてくれます。
私は70代で、パソコンは初心者です。その前提で、写真をパソコンに取り込む方法を教えてください
コツ2:答えの「形」を注文する
「箇条書きで」「3つだけ」「手順を1つずつ番号で」のように、答えの形を指定できます。長い文章が苦手な方には、これが一番効きます。
膝にやさしい運動を、箇条書きで3つだけ、それぞれ1行で教えてください
コツ3:「例えば?」で深掘りする
答えが抽象的でピンとこないときは、続けて「例えば?」と打つだけで、具体例を出してくれます。会話は続いているので、毎回最初から説明し直す必要はありません。
コツ4:正解を求めず「相談」する
「〇〇の正解を教えて」より、「〇〇で迷っています。考え方を教えて」のほうが、AIは良い相棒になります。決めるのはあくまで自分、という距離感が上手な使い方です。
コツ5:うまくいった聞き方をメモしておく
気に入った答えが出たときの聞き方を、紙のメモやノートに書き写しておきましょう。次からはそれを少し変えて使い回せます。講座では「自分だけの呪文帳(じゅもんちょう)」と呼んでいて、これを作った方ほど長続きしています。
【要注意】よくある失敗パターン4つと回避策
講座で実際に見てきた「つまずきどころ」を、先回りでお伝えします。
失敗1:一度にたくさん詰め込んで聞く
❌「旅行と孫の誕生日プレゼントと血圧のことを教えて」
⭕ 1回の質問は1つのテーマに。「まず旅行のことを聞きます」と区切ると、答えも読みやすくなります。
失敗2:答えをうのみにする(特にお金・健康・手続き)
❌ Copilotが言った金額や締め切りをそのまま信じて行動する
⭕ AIは、もっともらしい間違い(ハルシネーションと呼ばれます)をすることがあります。料金・制度・薬・締め切りの話は、公式サイト・窓口・医師や薬剤師でもう一度確認。「AIは下調べ係、決めるのは人間」と覚えてください。
失敗3:個人情報を打ち込んでしまう
❌ 名前・住所・電話番号・口座番号・マイナンバーを入力して相談する
⭕ 会話の内容はマイクロソフトのサーバー(会社の大きなコンピューター)に送られます。個人情報は入れず、「70代の女性が」「東京在住の夫婦が」のようにぼかして聞けば、答えの質はほとんど変わりません。
失敗4:一度うまくいかず、そのままやめてしまう
❌「変な答えが出た。私には無理だ」と閉じてしまう
⭕ 聞き方を少し変えるだけで、答えは見違えます。「もっと簡単に」「箇条書きで」「例を挙げて」の3つの言い直しことばを覚えておくと、たいてい立て直せます。
安心して使うための3つの約束
難しいセキュリティの知識は要りません。この3つだけ、紙に書いて貼っておくくらいの気持ちでどうぞ。
- 個人情報は話さない・打たない:名前、住所、電話番号、口座やカードの番号、パスワードは、CopilotにもほかのAIにも入れません
- お金と健康は必ず人間に最終確認:AIの答えは出発点。契約・振込・薬・治療は、家族・窓口・専門家に確認してから動きます
- 「AIをかたる詐欺」に注意:Copilotの利用に電話サポート料や登録料を請求されることはありません。「サポート期限が切れた」「ウイルスに感染した」と電話やポップアップで支払いを迫るのは詐欺です。困ったら家族か、消費者ホットライン「188(いやや)」に相談を
特に3つ目は大切なので、手口を具体的に知っておきましょう。よくあるのは、インターネットを見ている途中で突然、大きな警告音とともに「ウイルスに感染しました。今すぐこの番号に電話してください」という画面が出るパターンです。これはCopilotともWindowsとも無関係の、サポート詐欺の画面です。電話をかけず、画面は「Escキー長押し」や再起動で閉じてください。当サイトのサポート詐欺の偽警告画面の閉じ方で、対処法を写真つきで詳しく解説しています。
逆に言えば、この3つの約束さえ守れば、Copilotそのものは「押して壊れるもの」「勝手にお金がかかるもの」ではありません。怖がりすぎず、約束を守って、堂々と使ってください。
【家族向け】親のパソコンにCopilotを整えてあげる5つのポイント
ここは、親御さんに教えたい子・孫世代(30代〜50代)向けのコーナーです。帰省のときや電話ごしに手伝うなら、次の5つを押さえてください。
- 最初の1回を一緒にやる:「タスクバーのここを押す→話しかける」までを、隣で一緒に1回やるだけで定着率がまるで違います。遠方なら、ビデオ通話で画面を見せてもらいながらでも十分です
- サインインを済ませておく:Microsoftアカウントのサインインは、シニアの方が一番つまずくところです。帰省のうちに済ませ、パスワードは紙に書いて本人だけがわかる場所に保管してもらいましょう(パソコンに貼るのは避けてください)
- 「音声から」教える:キーボード入力から教えると挫折しがちです。マイクのマークを押して話す方法から始めると、「電話と同じ」と受け止めてもらえて、抵抗がぐっと減ります
- 約束ごとを紙で渡す:「個人情報は入れない」「お金と健康は人に確認」「変な警告画面が出たら押さずに電話して」の3つを、大きな字で紙に書いて画面のそばに置いておくと安心です
- 「間違えても壊れない」と繰り返し伝える:シニアの方の最大の不安は「変なところを押して壊すこと」です。Copilotは何を聞いても、何度閉じても壊れません。この一言が、一番のサポートになります
細かい設定を全部やってあげるより、「困ったらCopilotに聞いてみて、それでもだめなら私に電話して」という二段構えを作るほうが、お互いに長続きします。帰省時にまとめて整えるなら親のスマホAI設定チェックリストもあわせてどうぞ。
無料でどこまでできる?有料プランは必要?
結論から言うと、この記事で紹介した使い方は、すべて無料の範囲でできます。
マイクロソフトには個人向けの有料プランもあります(2026年7月時点・マイクロソフト公式サイトより)。
| プラン | 月額(税込) | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| 無料のCopilot | 0円 | チャット・音声会話・画像作成の基本。この記事の内容はすべてここでOK |
| Microsoft 365 Personal | 2,130円 | WordやExcelとセットでAIを使いたい人向け |
| Microsoft 365 Family | 2,740円 | 家族数人でまとめて使う人向け |
| Microsoft 365 Premium | 3,200円 | AIをたくさん・優先的に使う人向けの上位プラン |
有料プランの主な良さは「混み合う時間でも優先して使える」「WordやExcelの中でもAIが手伝う」といった点で、毎日仕事で使う人向けの内容です。まずは無料で3か月ほど使ってみて、「もっと使いたい」と思ってから検討すれば十分です。自分で申し込まない限り、勝手に課金されることはありません。
よくある質問
Q1. Copilotは本当に無料ですか?
はい。Windowsに入っているCopilotアプリも、スマホの公式Copilotアプリも、無料で使い始められます。有料プランはありますが、自分で申し込まない限り料金はかかりません(2026年7月時点)。
Q2. マークを押したら、何か契約させられませんか?
マークを押しただけで契約や課金が始まることはありません。有料プランに入るには、支払い方法の入力など、はっきりした申し込み手続きが必要です。
Q3. CopilotとChatGPTは、どちらを使えばいいですか?
どちらも無料なので、両方ためして好きなほうで構いません。Windowsパソコン中心ならCopilotが手軽で、スマホ中心ならChatGPTも人気です。中身の実力は、日常の相談ごとならほとんど差を感じません。
Q4. 音声で話すのにお金はかかりますか?
かかりません。Copilot Voice(音声会話)は無料で使えます。ただしマイクロソフト公式によると、混み合うときは有料プランの人が優先され、長い会話は時間制限で自動的に切れることがあります。切れたらまた始めれば大丈夫です。
Q5. 話した内容は誰かに見られますか?
会話の内容はマイクロソフトのサーバーに送られ、サービスの改善などに使われる場合があります。名前・住所・口座番号などの個人情報は話さないでください。心配な相談は「一般論として」聞く形にすると安心です。
Q6. Copilotが間違った答えを言うことはありますか?
あります。AIは「もっともらしい文章を作る」仕組みのため、事実と違う答えをすることがあります。特に料金・制度・健康・最新ニュースは、公式サイトや専門家に必ず確認してください。
Q7. Copilotのマークが邪魔です。消しても大丈夫?
大丈夫です。タスクバーの何もないところを右クリックして「タスクバーの設定」を開くと、表示のオン・オフを切り替えられます。消してもパソコンの調子が悪くなることはなく、スタートメニューからいつでも使えます。
Q8. Mac(マック)や古いパソコンでは使えませんか?
使えます。インターネットの画面で「copilot.microsoft.com」を開けば、MacでもChromebook(クロームブック)でも、ブラウザ(インターネットを見るソフト)からCopilotを使えます。Windows専用ではありません。
Q9. 過去に話した内容を消すことはできますか?
できます。Copilotの設定(歯車のマーク)から、過去の会話を削除できます。画面の作りは更新でときどき変わるため、見つからないときはCopilot自身に「会話の履歴を消す方法を教えて」と聞くのが早道です。
Q10. 目が悪くて長い文章を読むのがつらいです
2つの方法があります。1つは「Ctrl」キーと「+」で画面の文字を大きくすること。もう1つは、マイクのマークで音声会話にして、答えを「耳で聞く」ことです。読むのがつらい方ほど、音声での利用をおすすめします。
参考・出典
- Windows の Copilot へようこそ — Microsoft公式サポート(参照日: 2026-07-12)
- Microsoft Copilot での Copilot Voice の使用 — Microsoft公式サポート(参照日: 2026-07-12)
- 個人向け Copilot の価格プラン — Microsoft公式サイト(参照日: 2026-07-12)
- Microsoft Copilot(公式サイト) — ブラウザ版の入り口(参照日: 2026-07-12)
まとめ:今日から始める3つのアクション
Copilotは、探しに行かなくてもすでにパソコンの中にいる、マイクロソフトのAIです。青いリボンのマークは怖いものではなく、押しても壊れず、勝手にお金もかかりません。文字でも声でも話しかけられて、調べもの・手紙・献立・パソコンの困りごとまで、暮らしの「ちょっと聞きたい」に無料で付き合ってくれます。
覚えることはたった1つ、「マークを押して、話しかける」だけ。個人情報を入れない、お金と健康は人に最終確認する、という約束を守りながら、今日の一歩を踏み出しましょう。
- 今日やること:画面下のCopilotのマークを押して、「こんにちは」と打ってみてください。返事が来たら、もう始まっています。1分で終わります
- 今週中:マイクのマークを押して、声で1つ質問してみてください。おすすめは「冷蔵庫の余り物で夕食の献立を考えて」です
- 今月中:この記事の活用10選から2つ選んで、暮らしの中で試してみてください。そしてご家族に「パソコンのCopilot、使い始めたよ」と話してみてください。きっと驚かれます
次回予告:次の記事では「CopilotとWordで作る、季節のお便り」をテーマに、AIと一緒に文書を仕上げるやさしい手順をお届けする予定です。
著者プロフィールと運営方針
ご質問・ご相談は お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。「マークを押すのが怖い」「親のパソコンに設定してあげたい」など、どんな小さなことでもお答えします。
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