結論:スマホのアプリは「どれを入れるか」より「自分が何をしたいか」から考えるとうまくいきます。やりたいことをChatGPT(チャットジーピーティー=文章で答えてくれるAI)にやさしく相談すれば、自分に合うアプリの種類を教えてもらえます。
- 要点1:「写真を整理したい」「家族と連絡したい」など、やりたいことを言葉にしてからアプリを探すと迷いません。
- 要点2:アプリを入れる前に、提供元(だれが作ったか)・評価(ほかの人の感想)・許可(アプリに何を許すか)の3点を確認すると安心です。
- 要点3:使い方が分からなくなったら、ChatGPTに「やさしく教えて」とお願いできます。困ったときの相談相手になります。
対象読者:スマホは使えるけれど「どのアプリを入れればいいか分からない」60代〜80代の方と、ご家族(お子さん・お孫さん世代)。
今日やること:「私はスマホで○○がしたいです。どんなアプリがありますか」と、ChatGPTにひとつだけ相談してみましょう。
「スマホは持っているけど、入っているアプリは電話とカメラくらい。便利なアプリがあるらしいけど、どれを入れたらいいか分からない」——これは、私たちがシニアの方と一緒にスマホを触ってきた中で、いちばん多く聞く声です。
正直にお伝えすると、アプリの数は数百万種類もあります。お店に行って「全部の商品から選んでください」と言われたら、だれでも困りますよね。スマホのアプリも同じで、数が多すぎて選べないのが当たり前なんです。
そこで役に立つのが、ChatGPTという無料で使えるAI(人工知能)です。むずかしい操作はいりません。「私はこういうことがしたいです」と、ふだんの言葉で話しかけるだけ。すると、自分に合うアプリの「種類」や「探し方」をやさしく教えてくれます。お店でいうと、親切な案内係さんのような存在です。
この記事では、①やりたいことからアプリを探す方法、②あやしいアプリを見分ける考え方、③アプリを入れる流れの予習、④使い方が分からないときの相談、⑤使わないアプリの整理まで、ChatGPTに相談しながら進めるやり方を、話しかけ方の例つきでご紹介します。お子さん・お孫さんに頼りながらでも大丈夫です。

まず、ChatGPTを「アプリの相談係」として使ってみる
アプリを探す前に、ChatGPTがどんなものかを少しだけ知っておきましょう。ChatGPTは、文章で質問すると文章で答えてくれるAIです。スマホのブラウザ(インターネットを見る画面)やアプリから無料で使えます。
大切なのは、ChatGPTは「相談相手・調べ方を手伝ってくれる存在」だということ。アプリを勝手に入れてくれるわけではありません。あくまで「こういうアプリがありますよ」「こうやって探すといいですよ」と教えてくれる案内係です。最後にアプリを入れるかどうかは、ご自身やご家族が決めます。
まずは、肩の力を抜いて、こんなふうに話しかけてみてください。
スマホのアプリにくわしくないシニアです。アプリの選び方を、専門用語を使わずにやさしく教えてください。むずかしい言葉が出てきたら、そのつど意味も書いてください。
このように「やさしく」「専門用語なしで」とお願いすると、答え方が変わります。むずかしい言葉が減って、ぐっと読みやすくなるんです。これは、私たちがシニアの方とご一緒するときに必ずお伝えしている、いちばん簡単なコツです。
アプリの探し方は「やりたいこと」から考える
アプリ選びでつまずく一番の原因は、「アプリの名前」から探そうとすることです。名前を知らないアプリは探しようがありませんよね。だから、逆に考えます。「自分が何をしたいか」を先に決めて、それに合うアプリをChatGPTに教えてもらうんです。
たとえば、こんな話しかけ方ができます。
私は70代です。スマホで「離れて暮らす孫とテレビ電話をしたい」です。どんな種類のアプリがありますか。それぞれの特徴を、やさしい言葉で3つくらい教えてください。
毎日の血圧と体重を記録したいです。シニアでも使いやすいアプリの種類と、選ぶときに見るとよいポイントを教えてください。
ポイントは、文の中に「自分のこと(年齢やスマホに不慣れなこと)」と「やりたいこと」をセットで入れることです。そうすると、ChatGPTは自分に合った答えを返してくれます。68歳の読者の方は「孫と写真を送り合いたい」と相談したら、家族で使える写真共有の方法を教えてもらえて、お孫さんとのやりとりが増えたそうです。
もうひとつ便利なのが、「比べてもらう」使い方です。
シニアが家計簿をつけるためのアプリには、どんな種類がありますか。それぞれの「使いやすさ」と「気をつける点」を表のように分かりやすくまとめてください。
ただし、ここで大切な注意があります。ChatGPTが教えてくれる情報は、いつも正しいとはかぎりません。古い情報だったり、料金が変わっていたりすることもあります。ですから、気になるアプリが見つかったら、最終的には公式の情報やご家族に確認するようにしてください。AIは「あたりをつける」ところまでが得意で、最後の確認は人の役目です。
入れる前に確認したい「3つのチェック」
世の中には、残念ながら親切でないアプリもあります。高いお金を請求してくるものや、必要のない情報をほしがるものです。シニアの方が不安に思うのは当然です。でも、入れる前に次の3つを確認するだけで、ぐっと安心できます。
総務省も、アプリを入れるときは「提供元」や「アクセス許可(アプリが何を使えるようにするか)」をよく確かめるよう、注意を呼びかけています(総務省「国民のための情報セキュリティサイト」2026年6月時点)。
- 提供元(だれが作ったか)を見る:聞いたことのある会社や、公式のしるしがあるかを確認します。だれが作ったか分からないアプリは、いったん入れずに様子を見ましょう。
- 評価とレビュー(ほかの人の感想)を見る:たくさんの人が使っていて、感想がよいアプリは安心の目安になります。ただし、よい感想ばかりが極端に多い場合は、ご家族にも見てもらうと安心です。
- 許可(アクセス権限)を見る:たとえば「写真アプリなのに、電話帳や位置情報まで全部使いたい」とお願いしてくる場合は要注意です。やりたいことに関係ない許可を求めるアプリは、入れるのを見合わせましょう。
この3つをChatGPTに手伝ってもらうこともできます。
あるアプリを入れるか迷っています。入れる前に確認したほうがよいことを、シニアにも分かるように箇条書きで教えてください。あやしいアプリの見分け方も添えてください。
独立行政法人IPA(情報処理推進機構)も、スマホの安全な使い方について相談窓口や注意点をまとめています。不安なときは、こうした公的な情報も確認すると安心です(IPA「情報セキュリティ安心相談」2026年6月時点)。少しでも「あやしいな」と感じたら、入れないのがいちばんの安全策です。迷ったら必ずご家族や公式の窓口に確認してください。
アプリを入れる流れを、先に予習しておく
いざアプリを入れようとすると、手順が分からなくて不安になりますよね。実際にやる前に、流れを言葉で予習しておくと落ち着いて操作できます。ここでもChatGPTが役に立ちます。
iPhone(アイフォン)なら「App Store(アップストア)」、Android(アンドロイド)のスマホなら「Google Play(グーグルプレイ)」という、アプリを入れるためのお店のアプリが最初から入っています。基本の流れは次のとおりです。
- ホーム画面で「App Store」または「Google Play」のアイコンを探して開きます。
- 画面の上にある検索の窓に、入れたいアプリの名前を入力します(声で入力してもかまいません)。
- 出てきた候補から、目的のアプリを選びます。提供元・評価・許可を確認します。
- 「入手」または「インストール」と書かれたボタンを押します。
- 必要なら、指紋やパスワードで本人確認をします。これは安全のための仕組みなので安心してください。
- しばらく待つと、ホーム画面にアプリのアイコンが追加されます。これで完了です。
自分のスマホに合わせた手順を知りたいときは、こう話しかけてみましょう。
私はiPhoneを使っています。アプリを新しく入れる手順を、ボタンの名前も入れながら、一つずつ順番に教えてください。途中でつまずきやすいところも教えてください。
「私はAndroidのスマホです」と書けば、Android向けの手順を教えてくれます。自分の機種が分からないときは、その旨も伝えれば、確認の仕方から教えてくれますよ。
使い方が分からなくなったら、ChatGPTに聞く
アプリを入れたあと、「ボタンの意味が分からない」「やりたい操作のやり方が分からない」とつまずくことはよくあります。お子さんやお孫さんがそばにいないと、聞きづらいですよね。そんなときも、ChatGPTが何度でも、いやな顔ひとつせずに教えてくれます。
72歳の女性の方は、写真のアプリで「アルバムにまとめる方法が分からない」と困っていました。ChatGPTに「○○というアプリで写真をまとめたいです。やり方を順番に教えてください」と相談したところ、手順を一つずつ教えてもらえて、ご自分でアルバムを作れるようになったそうです。
聞くときのコツは、「アプリの名前」と「困っていること」をはっきり書くことです。
○○というアプリの使い方が分かりません。文字を大きくする方法を、初めての人にも分かるように、一つずつ順番に教えてください。
○○というアプリで、画面に出てきた英語の言葉の意味が分かりません。やさしい日本語で説明してください。
ただし、ここでも正直にお伝えしておきます。ChatGPTは、ときどき古いやり方を教えてしまうことがあります。アプリは新しくなると画面が変わるからです。教わったとおりにやってみて、もしボタンが見つからなかったら、「画面が違うようです」と伝えれば、別のやり方を提案してくれます。うまくいかないときは、ご家族に画面を見てもらうのも良い方法です。
使わないアプリと通知を整理して、スッキリ使う
アプリをいくつか入れていくと、だんだん画面がいっぱいになり、「どれが何のアプリか分からない」状態になりがちです。また、アプリから届く通知(お知らせ)が多すぎて、わずらわしく感じることもあります。これも整理すれば快適になります。
使わないアプリを消す(アンインストールする)方法や、通知を減らす方法も、ChatGPTに聞けば教えてもらえます。
iPhoneで、使っていないアプリを消す方法を、やさしく順番に教えてください。消しても大丈夫なアプリの見分け方も教えてください。
アプリからのお知らせ(通知)が多くて困っています。通知を減らす設定のやり方を、一つずつ教えてください。
通知を整理すると、本当に大切なお知らせだけが目に入るようになり、スマホがぐっと使いやすくなります。スマホの基本の設定については、こちらの記事もあわせてご覧ください。シニアのスマホ設定をChatGPTで確認|文字サイズ・音声入力・通知整理では、文字を大きくする方法や通知の整え方を、画面の操作とあわせてやさしく解説しています。
なお、アプリの整理をするときも、大切な情報(住所・電話番号・暗証番号など)はChatGPTに話さないようにしてください。AIに個人情報を入れる必要はありません。あくまでアプリの「やり方」だけを相談する、と覚えておくと安心です。
【要注意】よくある失敗パターンと回避策
最後に、アプリ選びでありがちな失敗と、その避け方をまとめます。
失敗1:あいまいに相談してしまう
❌「いいアプリを教えて」
⭕「70代の私が、孫とテレビ電話をするためのアプリの種類を、やさしく3つ教えて」
なぜ大切か:ChatGPTは「いいアプリ」が何を指すか分かりません。「だれが」「何をしたいか」を入れるほど、自分に合った答えが返ってきます。
失敗2:あやしいアプリをそのまま入れてしまう
❌ 提供元も評価も見ずに「入手」を押す
⭕ 提供元・評価・許可の3つを確認してから入れる。少しでも不安なら入れない
なぜ大切か:あやしいアプリは、高額な請求や情報の抜き取りにつながることがあります。消費者庁も、インターネット上の不審なサービスへの注意を呼びかけています(消費者庁「消費者へのインターネット注意喚起」2026年6月時点)。迷ったらご家族や公式の窓口に確認してください。
失敗3:AIの答えを鵜呑みにする
❌ ChatGPTが言ったことをそのまま信じる
⭕ 料金や安全に関わることは、公式情報やご家族で確認する
なぜ大切か:AIの情報は古かったり、まちがっていたりすることがあります。とくにお金や個人情報が関わることは、必ず人の目で最終確認しましょう。
失敗4:個人情報をChatGPTに入れてしまう
❌ 住所・電話番号・暗証番号などを書いて相談する
⭕ アプリの「やり方」だけを相談し、個人情報は入れない
なぜ大切か:ChatGPTに個人情報を入れる必要はまったくありません。相談は「使い方」「探し方」にとどめるのが安全です。
よくある質問(FAQ)
Q1:ChatGPTを使うのにお金はかかりますか?
基本的な使い方は無料で始められます(2026年6月時点)。まずは無料の範囲で、アプリの相談に使ってみるのがおすすめです。
Q2:ChatGPTが、アプリを勝手に入れてしまうことはありませんか?
ありません。ChatGPTはあくまで「相談相手」で、アプリを入れる操作はご自身がおこないます。安心してご相談ください。
Q3:あやしいアプリかどうか、自分で判断する自信がありません。
無理にひとりで決めなくて大丈夫です。提供元・評価・許可の3点を確認し、少しでも不安なら入れずに、ご家族や公式の窓口に相談してください。それがいちばん安全です。
Q4:スマホがiPhoneかAndroidか分かりません。
ChatGPTに「自分のスマホがiPhoneかAndroidかを確認する方法を教えて」と聞けば、確かめ方から教えてくれます。ご家族に見てもらってもすぐ分かります。
Q5:使い方を何度も聞くのは迷惑ではないですか?
ChatGPTは何度聞いても大丈夫です。同じことを繰り返し聞いても、いやがることはありません。納得できるまで、遠慮なく質問してください。
まとめ:今日から始める3つのこと
- 今日:「私はスマホで○○がしたいです。どんなアプリがありますか」と、ChatGPTにひとつ相談してみる。
- 今週中:気になったアプリの「提供元・評価・許可」を確認し、不安があればご家族に見てもらう。
- 今月中:使わないアプリを1つ整理し、通知を減らして、スマホをスッキリ使えるようにする。
アプリ選びは、一度コツをつかめば、こわいものではなくなります。「やりたいことから探す」「入れる前に3つ確認する」「困ったらChatGPTに聞く」。この3つを覚えておけば、スマホがもっと心強い味方になります。あせらず、ひとつずつ、ご自分のペースで進めてくださいね。お子さん・お孫さんに頼るのも、立派な使い方です。
関連して、ChatGPTそのものを基本から始めたい方は高齢者のためのChatGPT入門|家族と始める安心5ステップを、あやしいサイトやアプリの見分け方をもっと知りたい方はシニアの偽サイト・偽通販対策|ChatGPTで見分けるもあわせてご覧ください。
参考にした情報(出典)
- 総務省「国民のための情報セキュリティサイト」(2026年6月時点)
- 情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ安心相談」(2026年6月時点)
- 情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ対策」(2026年6月時点)
- 消費者庁「消費者へのインターネットに関する注意喚起」(2026年6月時点)
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)。株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。シニアの方とご家族が、安心してAIを使えるようサポートしています。