結論:パソコンやスマホで困ったことは、ChatGPT(チャットGPT=AIに話しかけて答えをもらう道具)に、ふだんの言葉でそのまま聞けば、やさしい言葉で教えてもらえます。何度聞いても、いやな顔ひとつされません。
- 要点1:「操作のやり方」「画面に出た文字の意味」「知らない言葉の意味」の3つは、AIがとくに得意です。
- 要点2:スマホからなら、文字を打たなくても声で質問できます。今日から無料で始められます。
- 要点3:パスワードやお金の番号などの大切な情報は入れない、AIの答えは念のため確かめる。この2つを守れば安心です。
こんな方へ:「パソコンやスマホで困っても、誰に聞いていいかわからない」「家族に何度も聞くのは気がひける」という60代・70代の方、そしてそのお子さん・お孫さん世代の方へ。
今日やること:スマホでChatGPTを開いて、いま困っていることを1つ、声でそのまま話しかけてみましょう。
「これ、どうやるんだったかしら……」
パソコンやスマホを使っていて、こんなふうに手が止まってしまうこと、ありませんか。文字の大きくし方を忘れてしまった。画面に英語の文字が急に出てきて、こわくなった。「アップデート」って、いったい何のこと——。
先日、70代のお母様にスマホの使い方を教えていらっしゃる息子さん世代の方から、こんなお話を聞きました。「母から同じことを何度も電話で聞かれて、つい『この前も教えたよ』と言ってしまって、後から反省した」と。お母様のほうも「悪いわね、また聞いて」と、申し訳なさそうにしていたそうです。
でも、安心してください。そういう「ちょっとした困りごと」こそ、ChatGPTというAI(人工知能=人のかわりに考えてくれる仕組み)が、いちばん得意なところなんです。AIは、何度同じことを聞いても、いやな顔をしません。「またこれを聞くの?」とも言いません。あなたのペースで、わかるまで、やさしく付き合ってくれます。
この記事では、パソコンやスマホの困りごとをChatGPTに相談して解決する方法を、実際の会話の例(こう聞いたら、こう返ってくる)をたくさん使いながら、やさしくご紹介します。むずかしい言葉は使いません。今日から、恥ずかしがらずに、何度でも聞いてみましょう。

そもそもChatGPTって、何を相談できるの?
ChatGPTは、かんたんに言うと「文章で話しかけると、文章で答えてくれるAI」です。スマホやパソコンの画面に、自分の言葉でそのまま質問を打ち込む(または声で話す)と、人と会話するように答えが返ってきます。
パソコンやスマホの困りごとについては、とくにこの3つが得意です。
その1:操作のやり方を、やさしい言葉で教えてもらう
「文字を大きくしたい」「写真をメールで送りたい」「アプリを消したい」——こうした「やり方」を、手順を1つずつ区切って教えてくれます。「専門用語を使わず、初めての人にもわかるように」とお願いすれば、さらにやさしくなります。
なお、スマホの細かい設定の整え方は、こちらの記事でもくわしく紹介しています。あわせてご覧ください。
シニアのスマホ設定をChatGPTで確認|文字サイズ・音声入力・通知整理
その2:画面に出た文字(エラー表示)の意味を聞く
「英語のメッセージが出て、何のことかわからない」「赤い文字で警告のようなものが出た」。そんなときは、その文字をそのままChatGPTに伝えれば、「これはこういう意味です」「あわてなくて大丈夫です」と、落ち着いて説明してくれます。あやしい表示かどうかの見当をつける手助けにもなります。
その3:知らない言葉(カタカナ用語)の意味を聞く
「アップデート」「クラウド」「ブラウザ」「ギガ」——パソコンやスマホには、聞き慣れないカタカナの言葉がたくさん出てきます。ChatGPTに「アップデートって何ですか。70代でもわかるように説明してください」と聞けば、たとえ話を交えてやさしく教えてくれます。
始め方:スマホで相談する手順
むずかしい準備はいりません。スマホがあれば、次の手順で始められます。声で話しかける方法を使えば、文字を打つのが苦手な方でも大丈夫です。
- アプリを入れる:スマホの「App Store」(アイフォンの方)または「Google Play」(アンドロイドの方)で「ChatGPT」と検索し、青っぽいアイコンのアプリを入れます。お店のように、無料で手に入ります。
- アカウントを作る:アプリを開いて、メールアドレスを入れて登録します。むずかしければ、お子さん・お孫さんに最初だけ手伝ってもらってもOKです。
- 質問の入り口を開く:画面の下に文字を打つ欄があります。ここに困りごとを打ち込みます。
- 声で話しかける(おすすめ):打つのが大変なときは、文字を打つ欄の近くにあるマイクのマーク(小さな縦長の絵)を押すと、声で話しかけられます。「スマホの文字を大きくしたいです」と、ふだんの言葉でそのまま話してかまいません。
- 答えを読む:少し待つと、画面に答えが出ます。わからなければ「もっとやさしく説明して」と続けて聞けば、何度でも言い直してくれます。
声で話しかける方法(音声入力)について、もっとくわしく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
わからないことをChatGPTに聞く|物知り相談相手の使い方
会話の例:こう聞くと、こう返ってきます
「実際にどう聞けばいいの?」というのが、いちばん気になるところだと思います。そこで、よくある困りごとを、実際の会話の形でご紹介します。左があなたの質問、その下がChatGPTの返事のイメージです。そっくりそのまま、まねして打ち込んでみてください。
会話例1:スマホの文字を大きくしたい
あなた:
スマホの画面の文字が小さくて読みにくいです。文字を大きくする方法を、専門用語を使わずに、手順を1つずつ教えてください。私はアンドロイドのスマホを使っています。
ChatGPT(返事のイメージ):
承知しました。アンドロイドのスマホで文字を大きくする手順を、順番にご案内します。
1. ホーム画面で「設定」(歯車のマーク)を押します。
2. 「ディスプレイ」または「画面」という項目を押します。
3. 「文字サイズ」や「フォントサイズ」を探して押します。
4. つまみを右にずらすと、文字が大きくなります。見やすいところで止めてください。
※機種によって言葉が少しちがう場合があります。見当たらないときは、設定の検索欄に「文字サイズ」と入れてみてください。
ポイントは、最後に「私はアンドロイドのスマホです」のように、自分の使っている機種を伝えることです。これだけで、答えがぐっと正確になります。
会話例2:英語のメッセージが出てこわい
あなた:
パソコンの画面に「Update available」という英語が出ました。これはどういう意味ですか。押しても大丈夫ですか。心配なので、やさしく教えてください。
ChatGPT(返事のイメージ):
ご安心ください。「Update available(アップデートが利用できます)」は、「ソフトを新しくする準備ができました」というお知らせです。あやしいものではありません。新しくすると、より安全に・便利に使えるようになります。
ただし、作業中の文書などがあれば、先に保存してから進めると安心です。もし「今すぐ」「後で」のような選択肢が出たら、お時間のあるときに「今すぐ」を選んでかまいません。
このように、画面の文字をそのまま伝えれば、「あわてなくていいですよ」と教えてくれます。一人で抱え込んで不安になる前に、まず聞いてみるのがおすすめです。
会話例3:「クラウド」って何のこと?
あなた:
「写真がクラウドに保存されます」と出ました。クラウドって何ですか。70代の私にもわかるように、たとえ話で説明してください。
ChatGPT(返事のイメージ):
「クラウド」は、たとえるなら「インターネットの上にある、自分専用の大きな物置き」のようなものです。スマホの中だけでなく、その物置きにも写真をしまっておく仕組みです。こうしておくと、もしスマホが壊れたり、新しい機種に変えたりしても、写真がなくならずにすみます。難しそうな言葉ですが、「安全のための、もう一つの保管場所」と考えれば大丈夫です。
会話例4:アプリの探し方・入れ方がわからない
あなた:
孫とテレビ電話ができるアプリを入れたいのですが、やり方がわかりません。アイフォンを使っています。アプリの探し方と入れ方を、手順で教えてください。
ChatGPT(返事のイメージ):
かしこまりました。アイフォンでアプリを入れる手順をご案内します。
1. ホーム画面で「App Store」(青いAのマーク)を押します。
2. 画面下の「検索」(虫めがねのマーク)を押します。
3. 上の欄にアプリの名前を入れて検索します。
4. 目的のアプリの横にある「入手」を押すと、入れられます。
どのアプリがよいか迷うときは、「家族とテレビ電話をしたい」と私に教えていただければ、よく使われているものをご紹介します。
アプリ選びそのものに迷ったときは、シニアの方に使いやすいアプリをまとめたこちらの記事も参考になります。
困ったときの「聞き方のコツ」5つ
ChatGPTは、聞き方をちょっと工夫するだけで、答えがぐんとわかりやすくなります。むずかしいことはありません。次の5つを覚えておけば十分です。
- 「やさしい言葉で」とお願いする:「専門用語を使わず、初めての人にもわかるように説明してください」と一言そえると、ぐっとわかりやすくなります。
- 自分の機種を伝える:「アイフォンです」「アンドロイドです」「ウィンドウズのパソコンです」と伝えると、答えが自分に合ったものになります。
- 「手順を1つずつ」と頼む:「順番に、1から番号をつけて教えてください」と言えば、迷わず進められます。
- わからなければ、そのまま言う:「ごめんなさい、まだわかりません。もっとゆっくり、別の言い方で説明してください」と返せば、何度でも言い直してくれます。遠慮はいりません。
- 画面の文字はそのまま写す:エラー表示などは、見えたとおりの言葉をそのまま打ち込む(または声で読み上げる)と、正確に答えてくれます。
【要注意】よくある失敗と、その回避策
便利なChatGPTですが、使うときに気をつけたいこともあります。安心して使い続けるために、3つだけ覚えておきましょう。
失敗1:質問がざっくりしすぎている
❌「スマホが変だから直して」
⭕「スマホの画面が急に暗くなって、何も映りません。アイフォンを使っています。どうすればいいですか」
なぜ大切か:AIは、こちらが伝えたことしかわかりません。「いつ」「何が」「どんなふうに」を一緒に伝えるほど、答えが正確になります。
失敗2:大切な番号やパスワードを入れてしまう
❌ 暗証番号やクレジットカードの番号を打ち込んで相談する
⭕「数字は伏せて、やり方だけ教えてください」と聞く
なぜ大切か:ChatGPTには、パスワード・暗証番号・クレジットカードの番号・マイナンバー・銀行口座などの大切な情報を絶対に入れないでください。これらは、たとえ便利でも、AIに話す必要はありません。やり方だけ聞けば十分です。個人情報のあつかいに不安があるときは、後述の公的な相談窓口も活用してください。
失敗3:AIの答えをそのまま信じきってしまう
❌ 出てきた答えを、確かめずにそのまま実行する
⭕ 「念のため、公式の案内も見てみよう」と一呼吸おく
なぜ大切か:ChatGPTの答えは、とても役に立ちますが、ときどき間違えることがあります。とくにスマホの最新の操作手順は、機種や時期によって変わることがあります。大事な手続きや、お金にかかわることは、AIの答えだけで決めず、お子さん・お孫さんや、後で紹介する正式な窓口にも相談すると安心です。
こんなときは、家族や正式な窓口に相談を
ChatGPTはとても頼りになりますが、なんでもAIだけで解決しようとしなくて大丈夫です。次のようなときは、無理をせず、人に相談しましょう。
- 「お金を払ってください」「当選しました」など、お金に関わる表示が出たとき:あわてて押さず、家族に相談してください。詐欺(さぎ)の手口かもしれません。AIに「これは詐欺ですか」と聞いて見当をつけるのも有効ですが、最終的には正式な窓口へ。
- スマホやパソコンが動かなくなった・水にぬらしたとき:買ったお店や、携帯電話会社の窓口(正規のサポート)に相談しましょう。
- どうしても不安が消えないとき:消費者ホットライン「188(いやや)」など、公的な相談窓口があります。一人で抱え込まないでください。
うれしいことに、いまは国や自治体も、シニアの方がデジタルに慣れるための支援に力を入れています。お住まいの地域の「スマホ教室」なども、心強い味方になります。
はじめてChatGPTにふれる方は、ご家族と一緒に始めるこちらの入門ガイドから読むと、よりスムーズです。
高齢者のためのChatGPT入門|家族と始める安心5ステップ
よくある質問(FAQ)
Q1:ChatGPTは無料で使えますか?
はい、基本的な使い方は無料で始められます(2026年6月時点)。より高度な機能には有料の案内もありますが、困りごとの相談は無料の範囲で十分です。
Q2:機械にうとくても、本当に使えますか?
大丈夫です。ChatGPTは、人と話すように、ふだんの言葉で質問できます。むしろ「機械が苦手」という方ほど、やさしく教えてくれる相手として頼りになります。
Q3:同じことを何度も聞いても、大丈夫ですか?
もちろんです。AIは何度同じことを聞いても、いやな顔をしません。「もう一度、最初から教えてください」と言えば、いつでもやり直してくれます。ご自分のペースで、何度でもどうぞ。
Q4:答えが間違っていることはありますか?
はい、ときどきあります。とくに最新の操作手順や、お金・手続きに関わる内容は、念のため公式の案内やご家族にも確認してください。AIは「最終的に決める人」ではなく、「最初に相談する相手」と考えると安心です。
Q5:個人情報を入れても大丈夫ですか?
パスワード・暗証番号・クレジットカード番号・マイナンバーなどの大切な情報は、絶対に入れないでください。困りごとの相談は、これらの番号を伝えなくてもできます。
まとめ:今日から始める3つのこと
- 今日やること:スマホでChatGPTを開いて、いま困っていることを1つ、声でそのまま話しかけてみる。
- 今週中:この記事の「会話例」を1つまねして、「やさしい言葉で、手順を1つずつ」とお願いしてみる。
- 今月中:困ったことがあったら、まずChatGPTに聞く——という習慣を、自分のペースで身につける。
パソコンやスマホの困りごとは、誰にでもあるものです。恥ずかしいことでも、申し訳ないことでもありません。ChatGPTという、いつでも・何度でも・やさしく付き合ってくれる相談相手を、ぜひ味方につけてください。あなたのペースで、一歩ずつ進めば大丈夫です。
参考・出典
- 上手にネットと付き合おう!〜安心・安全なインターネット利用ガイド〜 — 総務省(参照日: 2026-06-06)
- 情報セキュリティ安心相談窓口 — 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)(参照日: 2026-06-06)
- インターネット消費者トラブルへの注意喚起 — 消費者庁(参照日: 2026-06-06)
- デジタル庁 公式サイト — デジタル庁(参照日: 2026-06-06)
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)。株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。
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