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【2026年10月】遺族年金とは|もらえる人・いつまで・請求7手順

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【2026年10月】遺族年金とは|もらえる人・いつまで・請求7手順

この記事の要点

遺族年金は、国民年金や厚生年金保険に入っていた方が亡くなったときに、その方に生計を維持されていた家族が受け取れる年金です。受け取るには、請求の手続きが必要です(日本年金機構「遺族年金」、日本年金機構「遺族年金ガイド 令和8年度版」)。

  • 遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つです。 亡くなった方の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方が支給されます(日本年金機構)。
  • 遺族基礎年金は、令和8年4月分から847,300円に子の加算額を加えた額です(昭和31年4月2日以後生まれの方)。 遺族厚生年金は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額です(日本年金機構「遺族基礎年金」、日本年金機構「遺族厚生年金」)。
  • 2028年4月からの見直しで、すでに受け取っている方と、60歳以降に受給権が発生する方は影響を受けません(厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」)。
  • 年金証書が届くのは、請求書を出してから1カ月程度です。 加入状況の確認が必要な場合は、2カ月程度かかります(遺族年金ガイド)。

この記事は、2026年10月7日時点で確認した、日本年金機構・厚生労働省・法務省の公式の案内をもとにまとめています。受け取れるかどうかや金額は、家族の状況や亡くなった方の加入記録で変わるので、最後は年金事務所で確かめてください。

今日やること3つ

今日やることは、次の3つです。

  1. 亡くなった方の年金証書や、基礎年金番号がわかる書類を探す
  2. ねんきんダイヤルに電話して、受け取れる遺族年金を聞く
  3. 年金事務所の相談を予約する

遺族年金とは|「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つ

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者(加入している人)または被保険者であった方が亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。亡くなった方の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます(日本年金機構「遺族年金」)。

遺族年金には、国民年金の遺族基礎年金と厚生年金保険の遺族厚生年金があり、遺族基礎年金は子のある配偶者と子、遺族厚生年金は生計を維持されていた遺族が受け取り、いずれかまたは両方が支給されることを示した図
図解1|遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つ

遺族基礎年金|子のある配偶者と子が受け取る

遺族基礎年金は、国民年金の加入者などが亡くなったときに、亡くなった方によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が受け取れます。ここでいう「子」は、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方で、結婚していない方に限ります(日本年金機構)。

遺族厚生年金|厚生年金保険に入っていた方が亡くなったとき

遺族厚生年金は、会社などで厚生年金保険に入っていた方などが亡くなったときに、亡くなった方によって生計を維持されていた遺族が受け取れます(日本年金機構)。遺族基礎年金を受け取れる遺族は、遺族厚生年金もあわせて受け取れます(日本年金機構「遺族厚生年金」)。

「生計を維持されていた」とは

日本年金機構の遺族年金ガイドでは、亡くなった当時、亡くなった方と生計を同じくしていた方(同居している、または別居していても仕送りを受けていたり、健康保険の被扶養者であったりする場合など)で、原則として年収850万円未満の方が当てはまるとしています。亡くなった当時に年収850万円以上でも、おおむね5年以内に850万円未満になると認められる事情(退職や廃業など)がある方は、受け取ることができます(遺族年金ガイド)。

もらえる人と順番|優先順位の高い方が受け取る

遺族厚生年金は、受け取れる遺族に順番があります。

遺族厚生年金は、子のある配偶者、子、子のない配偶者、父母、孫、祖父母の順に、最も優先順位の高い方が受け取ることを階段状に示した図
図解2|遺族厚生年金を受け取れる人の順番

遺族厚生年金を受け取れる人の順番

遺族厚生年金は、亡くなった方に生計を維持されていた次の遺族のうち、最も優先順位の高い方が受け取ることができます(日本年金機構「遺族厚生年金」)。

  1. 子のある配偶者
  2. 子
  3. 子のない配偶者
  4. 父母
  5. 孫
  6. 祖父母

孫の条件は、子と同じく、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方です(日本年金機構)。

年齢の条件がある人

日本年金機構の案内では、次の条件があります(日本年金機構)。

  • 子のない30歳未満の妻は、5年間のみ受給できます
  • 子のない夫は、55歳以上である方に限り受給できますが、受給開始は60歳からです(遺族基礎年金をあわせて受給できる場合は、55歳から60歳の間でも受給できます)
  • 父母または祖父母は、55歳以上である方に限り受給できますが、受給開始は60歳からです

亡くなった方の条件

亡くなった方が、保険料の納付などの要件を満たしていることも条件です。たとえば遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者である間に亡くなったときや、老齢厚生年金の受給資格を満たした方が亡くなったときなどに支給されます。受給資格を満たした方の場合は、保険料納付済期間などを合わせた期間が25年以上ある方に限ります(日本年金機構)。

被保険者である間に亡くなった場合などは、保険料を納めた期間(免除期間を含む)が、国民年金の加入期間の3分の2以上あることが必要です。ただし、死亡日が令和18年3月末日までのときは、亡くなった方が65歳未満であれば、直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています(日本年金機構)。

いくらもらえる|令和8年度の金額

金額の決まり方は、遺族基礎年金と遺族厚生年金で違います。ここで紹介するのは、令和8年度(令和8年4月分から)の額です(日本年金機構「遺族基礎年金」)。

遺族基礎年金の額

日本年金機構の案内では、令和8年4月分からの遺族基礎年金の額は、次のとおりです(日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」)。

受け取る人 金額
子のある配偶者(昭和31年4月2日以後生まれの方) 847,300円に子の加算額を加えた額
子のある配偶者(昭和31年4月1日以前生まれの方) 844,900円に子の加算額を加えた額
子が受け取るとき 847,300円に2人目以降の子の加算額を加えた額を、子の数で割った額が1人あたりの額

子の加算額は、1人目と2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です(日本年金機構)。

遺族厚生年金の額

遺族厚生年金の額は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額です。厚生年金保険の加入中に亡くなった場合などで、加入期間が300月(25年)未満のときは、300月とみなして計算します(日本年金機構「遺族厚生年金」)。報酬比例部分は、亡くなった方の加入期間や給与などで決まるため、金額は人によって違います。

中高齢寡婦加算|40歳から65歳になるまで

夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子がいない妻などが受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、635,500円(年額)が加算されます。これを中高齢寡婦加算といいます。亡くなった夫が老齢厚生年金の受給資格を満たしていた方などの場合は、夫の厚生年金保険の加入期間が20年以上あることなどが条件です(日本年金機構)。

昭和31年4月1日以前生まれの妻には、65歳以上で遺族厚生年金を受け取る権利ができたときなどに、経過的寡婦加算がつく場合があります(日本年金機構)。

65歳以上で、自分の年金もあるとき

60代・70代で配偶者を亡くした方は、自分の年金も受け取っていることが多いと思います。その場合は、自分の年金との調整があります。

65歳以上で自分の老齢厚生年金がある方は、老齢厚生年金は全額支給、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額が支給停止となり、老齢基礎年金とあわせて受け取ることを、3段の帯で示した図
図解3|65歳以上で自分の老齢厚生年金があるときの受け取り方

自分の老齢厚生年金が先に支給される

65歳以上で自分の老齢厚生年金を受け取る権利がある方は、老齢厚生年金は全額支給となり、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額が支給停止されます。老齢基礎年金と遺族厚生年金の一部または全部は、あわせて受け取ることができます(遺族年金ガイド)。

遺族厚生年金の額は、2つのうち高いほう

65歳以上で自分の老齢厚生年金を受け取る権利がある方が、配偶者の死亡による遺族厚生年金を受け取るときは、次の2つを比べて、高いほうが遺族厚生年金の額になります(日本年金機構「遺族厚生年金」)。

  • 亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の額
  • 亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の額の2分の1と、自分の老齢厚生年金の額の2分の1を合わせた額

自分の老齢年金の請求もいっしょに

老齢厚生年金を受け取る権利がある方は、遺族厚生年金の額の計算や支給停止を行うため、老齢厚生年金の請求の手続きが必要です。自分の老齢基礎年金や老齢厚生年金をまだ請求していない場合は、遺族年金といっしょに請求します(遺族年金ガイド)。

繰下げを待っている方は、先に相談する

自分の年金を遅らせて増やす「繰下げ受給」を考えている方は、注意が必要です。日本年金機構は、原則として、66歳に到達した日以前に遺族年金などを受け取る権利ができた場合は、老齢年金を繰り下げて受け取ることができないとしています。66歳に到達した日の後に権利ができた場合は、その時点で増額率が固定されます。令和7年の法律改正で、取り扱いが変わる方もいます(日本年金機構)。繰下げを待っている方は、請求の前に年金事務所に相談します。

いつまでもらえる|受け取れなくなるとき

遺族年金は、条件に当てはまるあいだ受け取れます。受け取る権利がなくなる主なときを知っておきます。

亡くなった月の翌月分から

遺族年金は、亡くなられた月の翌月分から受け取ることができます(遺族年金ガイド)。

再婚したときなどは、受け取る権利がなくなる

遺族厚生年金を受け取っている妻や夫は、次のようなときに、受け取る権利がなくなります(失権)。該当した日から10日以内に、年金事務所または街角の年金相談センターへの届け出が必要です(遺族年金ガイド)。

  • 婚姻したとき(内縁関係を含む)
  • 直系血族または直系姻族以外の方の養子となったとき
  • 夫が亡くなったときに30歳未満の「子のない妻」が、遺族厚生年金を受け取る権利を得てから5年を経過したとき

受け取っている本人が亡くなったときは、「遺族年金失権届」の届け出は要りませんが、「受給権者死亡届」が必要な場合があります(遺族年金ガイド)。

遺族基礎年金は、子が18歳になった年度末まで

遺族基礎年金は、子が18歳になった年度の3月31日に到達したとき(障害等級1級・2級の障害の状態にあるときは20歳に到達したとき)などに、受け取る権利がなくなります。遺族基礎年金の失権の届け出は、該当した日から14日以内です(遺族年金ガイド)。

2028年4月からの見直し|「廃止」ではありません

2025年(令和7年)6月13日に成立した年金制度改正法で、遺族厚生年金が見直されます。施行は2028年4月の予定です(厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」)。「遺族年金がなくなるのでは」と心配な方もいるかもしれませんが、見直しの中心は、子のいない若い世代の配偶者の受け取り方です。

既に遺族厚生年金を受給している方、60歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方、2028年度に40歳以上になる女性は影響を受けないこと、2028年度末時点で40歳未満の女性とこどもがいない60歳未満の男性は5年間の有期給付になり、継続給付もあることを左右に分けて示した図
図解4|2028年4月からの見直しで、影響を受けない方と、5年間の有期給付になる方

影響を受けない方

厚生労働省は、次の方は今回の見直しによる影響はないとしています(厚生労働省)。

  • 既に遺族厚生年金を受給している方
  • 60歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方
  • 18歳年度末までのこどもを養育する間にある方の給付内容
  • 2028年度に40歳以上になる女性

60代・70代で配偶者を亡くした方は、「60歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方」に当たるので、見直しの影響はありません。

5年間の有期給付になる方

厚生労働省によると、施行後に原則5年間の有期給付の対象となるのは、次の方です(厚生労働省)。

  • 女性:18歳年度末までのこどもがいない、2028年度末時点で40歳未満の方
  • 男性:18歳年度末までのこどもがいない60歳未満の方(新たに5年間の有期給付を受けられるようになります)

まとめると、対象は「2028年度末時点で40歳未満の女性」と「こどもがいない60歳未満の男性」で、どちらも18歳年度末までのこどもがいない場合です。こどもがいる場合は、こどもが18歳年度末になるまでは現行制度と同じです(厚生労働省)。

5年のあとも受け取れる場合(継続給付)

有期給付の額は、新たな加算が上乗せされ、現在の遺族厚生年金の額の約1.3倍になります。5年の有期給付が終わったあとも、障害の状態にある方や、収入が十分でない方は、引き続き増額された遺族厚生年金を受け取れます(継続給付)。単身の場合、就労収入が月額約10万円(年間122万円)以下の方は、継続給付が全額支給されます。厚生労働省は、2025年度の税制改正を反映すると132万円(見込み)になるとしています(厚生労働省)。

手順1〜2|年金の書類を探して、ねんきんダイヤルで確かめる

請求の流れは、次の7つの手順です。

年金証書を探す、ねんきんダイヤルで確かめる、相談を予約する、年金請求書を手に入れる、添付書類をそろえる、年金事務所に出す、年金証書が届くの7つの手順を順番に示した図
図解5|遺族年金の請求の7手順
  1. 年金証書を探す
  2. ねんきんダイヤルで確かめる
  3. 相談を予約する
  4. 年金請求書を手に入れる
  5. 添付書類をそろえる
  6. 年金事務所に出す
  7. 年金証書が届く

手順1|亡くなった方の年金証書を探す

亡くなった方が年金を受け取っていた場合は、年金証書や年金の通知書を探します。ねんきんダイヤルに問い合わせるときは、相談する方や請求する方などの「基礎年金番号」または「照会番号(各種通知書に記載のもの)」がわかるものを用意します(日本年金機構「ねんきんダイヤル」)。

手順2|ねんきんダイヤルで確かめる

受け取れる遺族年金の種類や、必要な書類は、家族の状況で変わります。日本年金機構は、添付書類はマイナンバーの登録状況、死亡の原因や子の有無などで異なるので、事前に年金事務所や街角の年金相談センター、ねんきんダイヤルに問い合わせるよう案内しています(遺族年金ガイド)。

ねんきんダイヤルは 0570-05-1165 です。050で始まる電話などからは、03-6700-1165 にかけます。受付時間は、月曜日が午前8時30分から午後7時、火曜日から金曜日が午前8時30分から午後5時15分、第2土曜日が午前9時30分から午後4時です。夕方(午後4時以降)、週の後半、月の後半(20日以降)および第2土曜日は、つながりやすいとされています(日本年金機構「ねんきんダイヤル」)。

手順3〜4|相談を予約して、年金請求書を手に入れる

窓口に行く前に、予約と請求書の準備をしておきます。

手順3|相談を予約する

年金事務所などでの対面の相談は、予約して行きます。予約は、年金相談予約専用サイトのほか、マイナンバーカードを使ってマイナポータルからもできます。インターネット予約は、土日祝日も含め毎日8時から23時30分まで受け付けています。電話での予約は 0570-05-4890(月曜日から金曜日の8時30分から17時15分)です(遺族年金ガイド)。

手順4|年金請求書を手に入れる

遺族厚生年金の請求に使うのは、「年金請求書(国民年金・厚生年金保険遺族給付)様式第105号」です。年金事務所や街角の年金相談センターの窓口に備え付けてあります。日本年金機構のホームページには、書き方のポイントや注意点を紹介した動画も掲載されています(日本年金機構「遺族厚生年金を受けられるとき」)。遺族基礎年金の請求書は、住所地の市区町村役場の窓口にもあります(日本年金機構「遺族基礎年金を受けられるとき」)。

手順5|添付書類をそろえる

添付書類は、いちばん時間がかかるところです。早めに集め始めます。

すべての方に必要な書類

日本年金機構が遺族厚生年金の請求であげている、すべての方に必要な書類は次のとおりです(日本年金機構「遺族厚生年金を受けられるとき」)。

書類 ポイント
戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し 配偶者または子が請求する場合は、マイナンバーを書けば添付を省略できます。戸籍謄本は、受給権が発生した日以降で、提出日から6カ月以内に交付されたもの
世帯全員の住民票の写し マイナンバーを書けば省略できます。受給権が発生した日以降で、提出日から6カ月以内に交付されたもの
亡くなった方の住民票の除票 世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要
請求する方の収入が確認できる書類 所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票など。マイナンバーを書けば省略できます
子の収入が確認できる書類 義務教育を終える前の子は不要。高校などに通っている場合は在学証明書や学生証のコピーなど
死亡診断書(死体検案書など)のコピー、または死亡届の記載事項証明書 市区町村長に出した死亡診断書のコピーなど
受け取る金融機関の通帳など(本人名義) 公金受取口座を使う場合は、通帳のコピーなどの添付は不要

戸籍は、住まいの近くの市区町村でも取れる

2024年(令和6年)3月1日から、本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍証明書・除籍証明書を請求できるようになりました(広域交付)。本籍地が遠くにある方でも、住まいや勤務先の最寄りの市区町村の窓口で請求できます。本人、配偶者、父母や祖父母など、子や孫などの戸籍証明書等を請求でき、請求できる方が市区町村の窓口に行く必要があります。コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍は除きます(法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」)。

世帯全員の住民票の写しは、マイナンバーカードがあればコンビニで取れる市区町村もあります。取り方は住民票をコンビニで取る|マイナンバーカード7手順で説明しています。

状況によって必要な書類

亡くなった原因が交通事故など第三者の行為による場合は、第三者行為事故状況届などが必要です。保険料を納めた期間などを合わせて25年未満の方は、戸籍の附票の写しなどが必要になる場合があります(日本年金機構)。必要な書類は、相談を予約するときに確かめておくと、二度手間になりません。

手順6〜7|年金事務所に出して、年金証書を待つ

書類がそろったら、提出して、年金証書が届くのを待ちます。

年金請求書を出してから1カ月程度で年金証書が届き、その約1~2カ月後に振り込みが始まり、偶数月に2カ月分が振り込まれることを、右上がりの道で示した図
図解6|年金請求書を出してから、振り込みが始まるまで

手順6|年金事務所に出す

遺族厚生年金を請求する場合の提出先は、近くの年金事務所または街角の年金相談センターです(日本年金機構「遺族厚生年金を受けられるとき」)。遺族基礎年金だけを請求する場合は、住所地の市区町村役場の窓口に出します。ただし、亡くなった日が国民年金の第3号被保険者の期間中の場合は、年金事務所または街角の年金相談センターに出します(日本年金機構「遺族基礎年金を受けられるとき」)。

手順7|年金証書が届いたら、振り込みを待つ

年金請求書を出すと、「年金証書」「年金決定通知書」などが日本年金機構から自宅に届きます。届くのは、提出から1カ月程度(加入状況の確認が必要な場合は2カ月程度)です。振り込みが始まるのは、年金証書が届いてから約1~2カ月後で、偶数月に2カ月分が振り込まれます(遺族年金ガイド)。

請求が遅れたときは

年金を受ける権利は、権利が発生してから5年を経過したときは、時効によって消滅します。ただし、やむを得ない事情で時効の前に請求できなかった場合は、その理由を書面で申し立てる取り扱いがあります(日本年金機構「年金の時効」)。遅れていても、あきらめずに年金事務所に相談します。

未支給年金は、別の手続き

亡くなった方が年金を受け取っていた場合は、亡くなった月分までの年金のうち、まだ受け取っていない分を「未支給年金」として、生計を同じくしていた遺族が受け取れます。遺族年金とは別に、「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」の提出が必要です。日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は、原則として「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略できます(日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」)。

AIに手伝ってもらう|書類のチェックリストと、聞くことのメモ

ChatGPTなどのAI(人工知能)は、年金事務所で聞くことを整理したり、むずかしい年金の言葉をやさしく言いかえたりするのに使えます。

AIに任せてよいこと

  • 年金事務所で聞くことのメモを作ってもらう
  • 添付書類のチェックリストを作ってもらう
  • 「報酬比例部分」「生計維持」などの言葉を、やさしく言いかえてもらう
  • 家族で手分けするための、やることの一覧を作ってもらう

そのまま使える相談文

相談文1は、年金事務所に行く前に使います。

配偶者が亡くなり、遺族年金の請求で年金事務所に相談に行きます。私は60代で、自分の年金も受け取っています。窓口で聞くことを、5つの短い質問にしてください。自分の年金との関係と、必要な書類も入れてください。

相談文2は、書類をそろえるときに使います。

遺族厚生年金の請求に必要な書類を、チェックリストにしてください。「戸籍謄本」「世帯全員の住民票の写し」「亡くなった方の住民票の除票」「収入が確認できる書類」「死亡診断書のコピー」「通帳」の6つを入れて、取りに行く場所を書く欄を作ってください。

相談文3は、言葉の意味を知りたいときに使います。

「老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3」とはどういう意味か、年金にくわしくない人にもわかるように、3行で説明してください。

相談文4は、家族で手分けするときに使います。

遺族年金の手続きを、きょうだいで手分けしたいです。「年金証書を探す」「市役所で書類をとる」「年金事務所の相談を予約する」の3つについて、誰がいつやるかを書きこめる表にしてください。

AIに入力しないもの

  • 基礎年金番号、マイナンバー(個人番号)
  • 口座番号、暗証番号
  • 戸籍や住民票に書かれた本籍・住所などの個人情報

AIに任せてはいけないこと

  • 遺族年金を受け取れるかどうかの最終判断
  • 年金額の計算の最終判断
  • 繰下げ受給をやめるかどうかなどの判断

AIの答えは、まちがうことがあります。受け取れるかどうかと金額は、年金事務所で確かめます。

離れて暮らす家族ができること

親が配偶者を亡くしたあとは、葬儀や片づけと重なって、年金の手続きが後回しになりがちです。子ども世代が手伝えることを決めておきます。

電話でできること

  • 年金証書や年金の通知書の置き場所を聞いておく
  • ねんきんダイヤルに電話するときは、基礎年金番号がわかるものを手元に用意してもらう
  • 年金事務所の相談の予約を、インターネットで手伝う

日本年金機構の案内では、代理人(二親等以内)の方がねんきんダイヤルに問い合わせるときは、「ご本人の基礎年金番号」と「問い合わせをする方の基礎年金番号」を用意します(日本年金機構「ねんきんダイヤル」)。

いっしょに年金事務所へ行くとき

  • 予約の日時と、年金事務所の場所をメモしておく
  • 年金請求書と、そろえた添付書類を持っていく
  • 聞くことのメモを持っていく

よくある質問

Q. 遺族年金は、廃止されるのですか?

A. 廃止ではありません。厚生労働省によると、2028年4月から遺族厚生年金が見直され、18歳年度末までのこどもがいない一定の配偶者は、原則5年間の有期給付になります。既に遺族厚生年金を受給している方や、60歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方は、影響を受けません。

Q. 自分の年金と遺族年金は、両方もらえますか?

A. 65歳以上で自分の老齢厚生年金がある方は、老齢厚生年金は全額支給となり、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額が支給停止されます。老齢基礎年金と遺族厚生年金の一部または全部は、あわせて受け取ることができます(遺族年金ガイド)。

Q. 夫が亡くなったとき、私は62歳で子どもはいません。遺族年金はもらえますか?

A. 亡くなった夫が厚生年金保険に入っていたなど、受給の要件と生計維持の条件を満たしていれば、「子のない配偶者」として遺族厚生年金を受け取れます(日本年金機構)。遺族基礎年金は、子のある配偶者と子が対象です(日本年金機構)。国民年金の第1号被保険者の期間がある方が亡くなった場合は、寡婦年金や死亡一時金を受け取れる場合もあります(日本年金機構)。

Q. 再婚したら、どうなりますか?

A. 婚姻したとき(内縁関係を含む)は、遺族年金を受け取る権利がなくなります。遺族厚生年金は、該当した日から10日以内に、年金事務所などへの届け出が必要です(遺族年金ガイド)。

Q. いつから振り込まれますか?

A. 遺族年金は、亡くなった月の翌月分から受け取れます。年金証書が届いてから約1~2カ月後に振り込みが始まり、偶数月に2カ月分が振り込まれます(遺族年金ガイド)。

Q. 請求に期限はありますか?

A. 年金を受ける権利は、権利が発生してから5年を経過すると、時効によって消滅します。やむを得ない事情があった場合の取り扱いもあるので、遅れていても年金事務所に相談します(日本年金機構「年金の時効」)。

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参考・出典

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