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【2026年10月】加給年金とは|もらえる条件と金額・届け出7手順

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【2026年10月】加給年金とは|もらえる条件と金額・届け出7手順

この記事の要点

加給年金は、厚生年金保険に20年以上入っていた人が65歳になったとき、その人に生計を維持されている65歳未満の配偶者や、18歳到達年度の末日までの子がいると、年金に加算されるお金です。加算を受けるには届け出が必要です(日本年金機構「加給年金額と振替加算」)。

この記事は、2026年10月7日時点で確認した、日本年金機構と厚生労働省の公式の案内をもとにまとめています。年金の決まりは、生年月日や加入の記録によって細かく違います。ご自身が対象になるかは、年金事務所か、ねんきんダイヤルで確かめてください。

今日やること3つ

今日やることは、次の3つです。

  1. 年金の通知書を出して、「加給年金対象者」の欄を見る
  2. 配偶者の生年月日と、配偶者が厚生年金に何年入っていたかを確かめる
  3. 基礎年金番号がわかる書類を、手元にそろえる

まず確かめること|加給年金がつく3つの条件

日本年金機構の案内をもとに、加給年金がつく条件を3つに分けて見ていきます(日本年金機構「加給年金額と振替加算」)。3つの条件がそろっても、届け出が必要です。

加給年金がつく条件として、厚生年金に20年以上、65歳未満の配偶者か18歳到達年度の末日までの子、生計を維持の3つを示し、届け出が必要なことを添えた図
図解1|加給年金がつく3つの条件

条件1|厚生年金に20年以上入っている

厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある人が対象です。共済組合などの期間を除いた厚生年金の期間が、40歳(女性と坑内員・船員は35歳)以降で15年から19年ある場合も含まれます(日本年金機構)。この特例は、昭和26年4月1日以前に生まれた方が対象です(日本年金機構「加給年金額を受けられるようになったとき」)。

65歳を過ぎてから20年以上になった人は、在職定時改定、退職改定(または70歳到達)のときに、生計を維持している配偶者や子がいれば加算されます(日本年金機構)。

条件2|65歳未満の配偶者か、18歳到達年度の末日までの子がいる

配偶者は、65歳未満であることが条件です。大正15年4月1日以前に生まれた配偶者には、年齢制限はありません。子は、18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子です(日本年金機構)。

条件3|生計を維持している

「生計を維持されている」とは、原則として次の2つを満たすことです(日本年金機構「年金用語集 生計維持」)。

  • 生計を同じくしていること(同居していること。別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養親族であるなどの事項があれば認められます)
  • 収入の要件を満たしていること(前年の収入が850万円未満、または所得が655万5千円未満であること)

いくらもらえるか|令和8年4月からの額

加給年金の額は、配偶者と子で決まっています。配偶者の分には、老齢厚生年金を受けている人の生年月日に応じた特別加算がつきます(日本年金機構)。

配偶者と子の加給年金額

日本年金機構が「令和8年4月から」の額として示しているのは、次のとおりです(日本年金機構)。

対象者 加給年金額 年齢制限
配偶者 243,800円 65歳未満であること(大正15年4月1日以前に生まれた配偶者には年齢制限はありません)
1人目・2人目の子 各243,800円 18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
3人目以降の子 各81,300円 18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子

配偶者の特別加算

特別加算は、老齢厚生年金を受けている人(受給権者)の生年月日で決まります(日本年金機構)。

受給権者の生年月日 特別加算額 加給年金額の合計額
昭和9年4月2日から昭和15年4月1日 36,000円 279,800円
昭和15年4月2日から昭和16年4月1日 71,900円 315,700円
昭和16年4月2日から昭和17年4月1日 108,000円 351,800円
昭和17年4月2日から昭和18年4月1日 143,900円 387,700円
昭和18年4月2日以後 179,900円 423,700円

これから65歳になる方は、いちばん下の段(昭和18年4月2日以後)にあたります。

手順1|年金の通知書で、加給年金がついているか見る

すでに年金を受け取っている方は、まず通知書で、加給年金がついているかを確かめます。

年金決定通知書の加給年金対象者等の内訳にある区分の数字が3なら加給年金額が支給されている、4なら支給停止されていることを示した図
図解2|通知書の区分の数字で、加給年金の状態を見る

「加給年金対象者」の欄の区分を見る

日本年金機構の「年金決定通知書・支給額変更通知書 記載事項の説明」によると、通知書の「3.加給年金対象者等の内訳」にある「加給年金対象者」欄の(区分)の数字で、加給年金や振替加算の状態がわかります(日本年金機構「年金決定通知書・支給額変更通知書 記載事項の説明」)。

  • 1:老齢基礎年金の振替加算額が支給されている
  • 2:老齢基礎年金の振替加算額が支給停止されている
  • 3:老齢(障害)厚生年金の加給年金額が支給されている
  • 4:老齢(障害)厚生年金の加給年金額が支給停止されている

区分が3なら支給されている、4なら支給停止されている、という意味です(日本年金機構)。

通知書が見つからないとき

通知書が見つからないときや、区分の意味がわからないときは、手順4のねんきんダイヤルか年金事務所で確かめます。電話の前に、基礎年金番号がわかる書類をそろえておきます。

手順2〜3|届け出が要る場合と、そろえる書類

加給年金は、条件を満たしていても、届け出をしないと加算されないことがあります。

加給年金額加算開始事由該当届に、戸籍抄本または戸籍謄本、世帯全員の住民票の写し、所得証明書か非課税証明書を原本で添え、マイナンバーを書くと省略できることを示した図
図解3|加給年金額加算開始事由該当届と、添える書類

手順2|「加給年金額加算開始事由該当届」が要る場合

日本年金機構は、加給年金額の加算のためには届出が必要だとしています(日本年金機構「加給年金額と振替加算」)。年金の請求のときに、加給年金の対象になりうる人が確認されていなかった場合などは、「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」を出します。加給年金額は、加算開始日が属する月の翌月分から受け取れます(日本年金機構「加給年金額を受けられるようになったとき」)。

手順3|添付書類をそろえる

該当届には、次の書類を添えます(日本年金機構)。

添付書類 何を確かめるためか
受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本(記載事項証明書) 受給権者と、配偶者や子との続柄
世帯全員の住民票の写し(続柄・筆頭者が記載されているもの) 受給権者と、配偶者や子の生計が同じであること
配偶者や子の所得証明書、非課税証明書のうち、いずれかひとつ(加算開始日からみて直近のもの) 配偶者や子が、受給権者に生計を維持されていること

書類は原本を用意し、コピーは使えません。戸籍と住民票の写しは、加算開始日より後に発行されたもので、提出日の6カ月以内のものを用意します。該当届に本人や対象者のマイナンバーを書くと、この3つの添付書類は省略できます。ただし、マイナンバーを書いても、戸籍謄本などの提出を求められることがあります(日本年金機構)。

住民票の写しをコンビニで取る方法は、住民票をコンビニで取る|マイナンバーカード7手順にまとめています。

手順4|窓口に出す|年金事務所と、ねんきんダイヤル

書類がそろったら、窓口に出します。わからないことは、先に電話で聞いておくと安心です。

出す場所

該当届の提出先は、近くの年金事務所または街角の年金相談センターです(日本年金機構)。

電話で聞くとき

ねんきんダイヤルの番号は「0570-05-1165」です。050で始まる電話など、ナビダイヤルを使えない電話からは「03-6700-1165」にかけます。受付時間は、月曜日が午前8時30分から午後7時、火曜日から金曜日が午前8時30分から午後5時15分、第2土曜日が午前9時30分から午後4時です。週の初日は混雑が予想されます(日本年金機構「ねんきんダイヤル」)。

電話の前に、本人や配偶者の基礎年金番号か、通知書に書いてある照会番号がわかるものを手元に用意します(日本年金機構)。

手順5|配偶者が年金を受け取れるようになったら、止まることがある

配偶者自身が年金を受け取れるようになると、配偶者の加給年金額が止まることがあります。

配偶者が老齢厚生年金を受け取る権利を持つか障害年金を受けられる間は、加給年金が支給停止になり、令和4年4月からは権利があれば止まること、経過措置があることを示した図
図解4|配偶者が年金の権利を持つと、加給年金が止まる

支給停止になる場合

配偶者が、老齢厚生年金(厚生年金の期間が20年以上などの場合に限る)や退職共済年金(組合員期間20年以上)を受け取る権利があるとき、または障害年金を受けられる間は、配偶者の加給年金額は支給停止されます(日本年金機構)。

こうした年金の権利が配偶者に発生したときは、「老齢・障害給付 加給年金額支給停止事由該当届」を出します。ただし、配偶者の年金が厚生年金保険法の老齢厚生年金や障害厚生年金のときは、届出は不要です(共済組合などから支払いを受けるものを除きます)。届出がされないと、加給年金額を受け取りすぎて、あとで返すことになります(日本年金機構「老齢厚生年金を受けている方の配偶者が公的年金等を受けることになったとき」)。

令和4年4月からの変更と経過措置

令和4年4月からは、配偶者が老齢厚生年金を実際に受け取っていなくても、受け取る権利があれば(在職で支給停止になっている場合など)、配偶者加給年金額は支給停止されます。つまり、老齢厚生年金を受け取る権利があるかどうかで決まります。令和4年3月時点で決められた要件を満たしていた方には、加給年金の支給を続ける経過措置があります(日本年金機構)。

手順6|配偶者が65歳になったら|振替加算に切り替わる

配偶者が65歳になると、加給年金は終わり、配偶者の年金に「振替加算」がつくことがあります。

配偶者が65歳になると加給年金は打ち切られ、配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算がつくこと、対象は昭和41年4月1日までに生まれた配偶者であることを示した図
図解5|配偶者が65歳になると、加給年金から振替加算へ

振替加算とは

加給年金の対象になっている配偶者が65歳になると、それまで支給されていた加給年金額は打ち切られます。このとき配偶者が老齢基礎年金を受けられる場合には、一定の基準で、配偶者自身の老齢基礎年金の額に加算されます。これを振替加算といいます(日本年金機構)。

振替加算の対象と額

対象は、大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた配偶者です。配偶者が自分の老齢厚生年金なども受けている場合は、厚生年金保険と共済組合などの加入期間を合わせて240月(20年)未満であることなどの条件があります(日本年金機構)。

額は配偶者の生年月日で決まり、若いほど少なくなります。昭和2年4月1日までに生まれた方は年額243,100円、昭和36年4月2日から昭和41年4月1日までに生まれた方は年額16,335円で、昭和41年4月2日以後に生まれた方はゼロです(日本年金機構)。

手続きが要るのはどんなときか

振替加算は、基本的に手続きは必要ありません。ただし、配偶者が65歳になった後に、もう一方が厚生年金の加入期間240月以上の老齢年金を受けられるようになった場合などは、「国民年金 老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を出します(日本年金機構「振替加算を受けられるようになったとき」)。

手順7|離婚・死亡などのときは「不該当届」を出す

加給年金の対象の配偶者や子に変わりがあったときは、届け出が必要な場合と、いらない場合があります。

亡くなったとき、離婚したとき、生計を維持されなくなったときは加算額・加給年金額対象者不該当届を出し、配偶者が65歳になったときや子が18歳到達年度の末日を経過したときは届出の必要はないことを左右に分けて示した図
図解6|不該当届が要るときと、届出の必要がないとき

届出が必要なとき

対象の配偶者や子が次のどれかにあてはまるときは、「加算額・加給年金額対象者不該当届」を出します(日本年金機構「老齢厚生年金を受けている方の配偶者が亡くなったり、離婚したりしたとき」)。

  • 亡くなったとき
  • 離婚したとき、婚姻の取消をしたとき
  • 年金を受けている方に生計を維持されなくなったとき
  • 養子縁組をしていた子と離縁したとき、子が養子縁組や結婚をしたときなど

届出がされないと、加給年金額を受け取りすぎて、あとで返すことになります(同)。

届出の必要はありません、というとき

子が18歳到達年度の末日を経過したとき、障害の状態にある子が20歳になったとき、配偶者が65歳になったときは、加給年金額は受けられなくなりますが、届出の必要はありません(日本年金機構)。

これからの見直し|配偶者加給年金の額が変わる

厚生労働省の法律案の概要では、「子に係る加算額の引上げ等を行いつつ、老齢厚生年金の配偶者加給年金の額を見直す」とされ、この部分の施行期日は令和10年4月1日です(厚生労働省「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の概要」)。この法律は、衆議院で修正されたうえで、2025年(令和7年)6月13日に成立しました(厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」)。

2026年10月7日時点で確認した厚生労働省の概要には、配偶者加給年金を「廃止する」とは書かれておらず、「額を見直す」と書かれています。見直したあとの額は、施行の前に、日本年金機構や厚生労働省の案内で確かめてください。

AIに手伝ってもらう|届け出の言葉と、家族への説明

ChatGPTなどのAI(人工知能)は、長い書類の名前や、むずかしい言葉を言いかえるのに使えます。

AIに任せてよいこと

  • 「加給年金額加算開始事由該当届」などの長い書類名を、やさしい言葉で説明してもらう
  • 日本年金機構のページの文を、短くわかりやすく言いかえてもらう
  • 年金事務所やねんきんダイヤルで聞くことのメモを作ってもらう
  • 家族に送るメッセージの下書きを作ってもらう

そのまま使える相談文

相談文1は、日本年金機構の案内を読むときに使います。

次の文章は、加給年金についての日本年金機構の案内です。70代にもわかる言葉で、大事なところを3つに分けて書いてください。(ここに案内の文を写して貼る)

相談文2は、電話の前に聞くことを整理するときに使います。

ねんきんダイヤルに電話して、加給年金のことを聞きたいです。夫が65歳、妻が62歳という例で、聞くことを5つの短い質問にしてください。答えは書かずに、質問だけにしてください。

相談文3は、書類の名前を確かめるときに使います。

「加給年金額加算開始事由該当届」と「加算額・加給年金額対象者不該当届」は、どう違いますか。名前に入っている言葉の意味を、1つずつやさしく説明してください。最後に、正しいかどうかは日本年金機構の案内で確かめるよう書き添えてください。

相談文4は、家族に頼むときに使います。

離れて暮らす父に送るLINEの文を作ってください。内容は「年金の通知書の『加給年金対象者』の欄を写真に撮って送ってほしい」ということです。やさしい言い方で3行にしてください。

AIに任せてはいけないこと

  • 基礎年金番号やマイナンバー、通知書の写真を、そのままAIに入力すること
  • 「自分は加給年金をもらえるかどうか」の最終判断
  • 金額の計算を、AIの答えだけで決めること

AIの答えは、まちがうことがあります。条件や金額は、日本年金機構のページと見くらべ、最後は年金事務所かねんきんダイヤルで確かめます。

家族ができること

年金の手続きは、書類の名前が長く、窓口に行く回数も増えがちです。家族が少し手を貸すと進みやすくなります。

電話でできること

  • 通知書の「加給年金対象者」の欄の区分の数字を、読み上げてもらう
  • 配偶者の生年月日と、65歳になる月を確かめる
  • ねんきんダイヤルの受付時間を伝え、電話する日を決める

帰省したときにやること

  • 年金の通知書や基礎年金番号がわかる書類を、1か所にまとめる
  • 戸籍、住民票の写し、所得証明書をどこで取るかを、一緒に確かめる
  • 配偶者が65歳になる月や、配偶者が年金を受け取れるようになる時期を、カレンダーに書いておく

よくある質問

Q. 加給年金は、何もしなくても自動でもらえますか?

A. 日本年金機構は、加給年金額の加算のためには届出が必要だとしています。年金の請求のときに対象の人が確認されていなかった場合などは、「加給年金額加算開始事由該当届」を出します(日本年金機構)。

Q. 配偶者が年上でも、加給年金はもらえますか?

A. 配偶者は65歳未満であることが条件です(大正15年4月1日以前に生まれた配偶者を除きます)(日本年金機構)。ご本人が65歳になったときに、年上の配偶者がすでに65歳以上なら、配偶者の加給年金額はつきません。

Q. 加給年金は廃止されるのですか?

A. 厚生労働省の法律案の概要では、配偶者加給年金は「額を見直す」とされ、施行は令和10年4月1日です。2026年10月7日時点で確認した概要には、廃止とは書かれていません。

Q. 配偶者も厚生年金に20年以上入っています。加給年金はもらえますか?

A. 配偶者が老齢厚生年金(20年以上)を受け取る権利があると、配偶者の加給年金額は支給停止されます。令和4年4月からは、実際に受け取っていなくても、権利があれば支給停止です。令和4年3月時点の要件を満たす方には経過措置があります(日本年金機構)。

Q. 配偶者が65歳になったら、何か手続きがいりますか?

A. 配偶者が65歳になって加給年金額が受けられなくなるときは、届出の必要はありません(日本年金機構)。振替加算も、基本的に手続きは必要ありません。ただし、配偶者が65歳になった後に、もう一方が厚生年金240月以上の老齢年金を受けられるようになった場合などは、「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」が必要です(日本年金機構)。

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参考・出典

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