結論:毎月かかる電気代・スマホ代・保険などの「固定費」は、ChatGPT(チャットジーピーティー=AIとの会話アプリ)に相談すると、内容をやさしく整理してくれて、見直しの第一歩がぐっとラクになります。
- 要点1:むずかしい料金プランの説明を、シニアにもわかる言葉で言い直してもらえます。
- 要点2:「電気の節約アイデアを5つ」のように、無理のない工夫を一緒に考えてもらえます。
- 要点3:口座番号・暗証番号・カード番号などの大事な情報は入れず、安全に使えます。
対象読者:毎月の支払いが気になっている60代〜80代のご本人、そして「親の家計を一緒に見直したい」30〜50代のお子さん・お孫さん世代。
今日やること:まずは1つだけ。「先月の電気代が高かった理由として考えられることを、わかりやすく教えて」とChatGPTに打ち込んでみましょう。
「電気代、なんだか毎月高くなってる気がするのよね…」
先日、70代のお母様にスマホを教えていた息子さんから、こんな相談をいただきました。お母様は明細書を見ても、書いてある言葉がむずかしくて、どこを節約できるのか見当もつかない。でも電力会社に電話するのは、待たされそうで気がひける。そんな状態だったそうです。
そこで一緒にChatGPTを開いて、明細に書いてあった言葉を「これってどういう意味?」と聞いてみたところ、やさしい日本語でスラスラ説明が返ってきました。お母様は「これなら自分でも聞けるわ」と、ほっとした表情になったとのこと。
この記事では、電気代・スマホ代・保険といった毎月の固定費(こていひ=毎月決まってかかるお金)の見直しを、ChatGPTにやさしく相談する方法を、こう打つ→こう返るの会話例つきでご紹介します。むずかしい操作はありません。ご自身のペースで、1つずつ進めていきましょう。

ChatGPTで「固定費の見直し」は何ができるの?
まず、ChatGPTが家計のことで何をしてくれるのかを、かんたんに整理しておきましょう。ChatGPTは、スマホで文字を打って話しかけると、文章で答えてくれるAI(人工知能)のアプリです。大切なのは、ChatGPTは「相談相手」であって、投資をすすめたり、お金をあずかったりするものではないということ。あくまで、考えを整理するお手伝い役です。
具体的には、こんなことが得意です。
- むずかしい言葉をやさしく言い直す:「基本料金」「従量料金」など、明細に出てくる言葉の意味を、わかる言葉に直してくれます。
- 節約のアイデアを出す:「電気代を無理なく減らす工夫を5つ」のように頼むと、生活に合わせた案を出してくれます。
- 毎月の支払いを書き出して整理する:「電気・ガス・水道・スマホ・保険、それぞれいくらか書き出したい」と相談すると、一覧の作り方を教えてくれます。
- 確認の質問リストを作る:電力会社や携帯ショップに問い合わせるとき、「何を聞けばいいか」を準備してくれます。
逆に、苦手なこと・してはいけないこともはっきりさせておきます。ChatGPTは、あなたの実際の契約内容や正確な料金は知りません。ですから「あなたは今このプランがお得です」と断言させるのは禁物です。最終的な手続きや契約の判断は、必ず電力会社・携帯会社・保険会社の公式の窓口や、お子さん・お孫さんと一緒に確認してください。
家計簿づけそのものをもっとくわしく知りたい方は、シニアのお金管理をChatGPTで楽にする7ポイントもあわせてどうぞ。年金や節約の話も一緒にまとめています。
始め方|スマホで相談する前の準備
「アプリを入れるのが不安」という方も多いと思います。でも、やることはとてもシンプルです。あせらず、次の順番で進めてみましょう。
- スマホの「App Store(アップストア)」または「Google Play(グーグルプレイ)」を開きます。
- 検索のところに「ChatGPT」と入れて、青と白の丸いマークのアプリを探します。
- 「入手」または「インストール」を押して、アプリをスマホに入れます。
- アプリを開いて、メールアドレスなどで「無料の登録」をします。お子さん・お孫さんに手伝ってもらってもOKです。
- 画面の下の方にある入力らんに、ふつうの言葉で話しかけるだけです。
文字を打つのが大変なら、マイク(音声入力)のボタンを押して、声で話しかける方法もあります。「電気代を安くする工夫を教えて」と声でつぶやくだけで、文章にしてくれます。
準備でいちばん大事なこと:相談を始める前に、心の中で1つだけ約束してください。「口座番号・暗証番号・カード番号・年金番号・マイナンバーは、ぜったいに打ち込まない」ということです。これらはどんな場面でも入れる必要はありません。ChatGPTは、それらを知らなくても、ちゃんと相談に乗ってくれます。
会話例で見る|こう打つ→こう返る
ここからが本番です。実際にどう打って、どう返ってくるのかを、場面ごとに見ていきましょう。そのまま声に出して読みながら、まねして打ってみてください。
会話例1:むずかしい料金の言葉を、やさしく説明してもらう
あなた(こう打つ):
電気の明細書に「基本料金」と「従量料金」と書いてあります。それぞれどういう意味か、70代の人にもわかるように、やさしい言葉で短く教えてください。むずかしい専門用語は使わないでください。
ChatGPT(こう返る・例):
もちろんです。
・基本料金…電気を使っても使わなくても、毎月かならずかかる「土台のお金」です。
・従量料金…使った電気の量に合わせて増えるお金です。たくさん使えば高く、少なければ安くなります。
つまり「土台のお金+使った分のお金」で、毎月の電気代が決まります。
このように、明細に出てくる言葉を1つずつ聞けば、自分のペースで理解できます。わからない言葉が出てきたら、そのつど「これはどういう意味?」と聞き直して大丈夫です。
会話例2:無理のない節約のアイデアを出してもらう
あなた(こう打つ):
一人暮らしの70代です。我慢しすぎない範囲で、電気代を少し減らす工夫を5つ、かんたんな言葉で教えてください。健康に悪い節約(夏に冷房を切るなど)はすすめないでください。
ChatGPT(こう返る・例):
健康を第一に、無理のない工夫を5つご紹介します。
1. 使っていない部屋の照明はこまめに消す
2. 冷蔵庫に物を詰め込みすぎない(冷えやすくなります)
3. テレビや充電器を使わないときはコンセントを抜く
4. 照明をLED(エルイーディー=省エネの電球)に替える
5. エアコンのフィルターを月1回そうじする
※ 夏の冷房・冬の暖房は、健康のために我慢しないでくださいね。
大切なのは、「健康に悪い節約はすすめないで」と一言そえることです。シニアの節約は、体調を守ることが何より優先です。冷暖房を無理に切るような工夫は、避けてもらうようお願いしておきましょう。
会話例3:スマホ代のプランを聞くときの「質問リスト」を作ってもらう
スマホ代(携帯電話の料金)も、見直しの効果が大きい固定費です。ただし、自分の契約を勝手に変えるのは禁物。まずは「お店で何を聞けばいいか」を準備してもらいましょう。
あなた(こう打つ):
スマホ代が高い気がします。携帯ショップに行ったとき、店員さんに確認するとよいことを、質問リストの形で5つ作ってください。私はあまり電話やネットを使いません。
ChatGPT(こう返る・例):
あまり使わない方向けに、店頭で確認するとよい質問を5つご用意しました。
1.「私の毎月の使った量に合った、もっと安いプランはありますか?」
2.「いま入っている有料のオプションで、外せるものはありますか?」
3.「プランを変えると、解約金や手数料はかかりますか?」
4.「電話やネットをあまり使わない人向けのプランはありますか?」
5.「変更したら、毎月いくらになりますか?」
このメモを見せながら聞くと、聞きもれが防げます。
このリストをスマホの画面で見せながらお店で相談すれば、その場で言葉につまることもありません。スマホ代の見直しをもっと知りたい方は、シニアのスマホ料金見直しをChatGPTで(格安SIM相談)もくわしく参考になります。
会話例4:保険など、見直しを考える順番を相談する
あなた(こう打つ):
毎月の支払いを見直したいです。電気・ガス・水道・スマホ・保険のうち、どれから考えるとよいか、優先する順番の考え方をやさしく教えてください。具体的な商品名はすすめなくて大丈夫です。
ChatGPT(こう返る・例):
考え方の一例です(あくまで一般的な目安です)。
・まずは金額が大きいものから見ると効果を感じやすいです。
・次に使っていないのに払っているもの(あまり使わない有料サービスなど)。
・保険は内容が複雑なので、最後にじっくり。ご家族や、保険会社の窓口・ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談しながら進めると安心です。
ご自身だけで決めず、信頼できる人と一緒に確認してくださいね。
保険の見直しは特にむずかしい分野です。ChatGPTで「考える順番」や「聞くこと」を整理したら、実際の判断は保険会社の窓口や専門家に相談しましょう。保険そのものについてはシニアの保険見直しをChatGPTで(生命・医療保険の整理)でもくわしく扱っています。
家計の「見える化」|固定費チェックリスト
節約の第一歩は、「毎月、何にいくら払っているか」を一度書き出してみることです。これを家計の見える化(みえるか)といいます。ChatGPTに「一覧の作り方を教えて」と聞いてもいいですし、まずは紙やスマホのメモに、次の項目を書き出すだけでも十分です。
固定費チェックリスト(書き出してみましょう):
- □ 電気代(毎月いくら? 季節で変わる?)
- □ ガス代
- □ 水道代(2か月に1回のことが多いです)
- □ スマホ・携帯電話代
- □ 家のインターネット代
- □ 生命保険・医療保険
- □ 新聞・定期購読・サブスク(動画や音楽などの月額サービス)
- □ 使っていないのに引き落とされているもの(心当たりは?)
書き出してみると、「あれ、これもう使っていないのに払ってる」という発見がよくあります。明細や通帳を見て、知らない引き落としがないか、お子さん・お孫さんと一緒に確認するのもおすすめです。毎月の暮らしの数字を統計として知りたい方は、総務省の家計調査も参考になります(記事末の出典をご覧ください)。
【要注意】よくある失敗パターンと回避策
便利なChatGPTですが、使い方を少しまちがえると、かえって不安になったり、危ない目にあったりすることもあります。次の3つだけは、必ず気をつけてください。
失敗1:大事な番号を打ち込んでしまう
❌ 「私の口座番号は○○で、暗証番号は△△です。残高を見て」
⭕ 「電気代の節約のアイデアを教えて」
なぜ重要か:口座番号・暗証番号・カード番号・年金番号などは、家計の相談にはまったく必要ありません。どんなときも入れないこと。これが、安全に使ういちばんの約束です。
失敗2:ChatGPTの答えを「正しい料金」だと思い込む
❌ 「ChatGPTが『このプランがお得』と言ったから、すぐ変える」
⭕ 「ChatGPTで考えを整理したあと、公式の窓口で正しい料金を確認する」
なぜ重要か:ChatGPTは、あなたの実際の契約や最新の料金は知りません。古い情報や、まちがいが混じることもあります。実際の手続きは、必ず電力会社・携帯会社・保険会社の公式サイトや窓口で確認してください。
失敗3:「絶対もうかる」「今だけ無料」のうまい話にのってしまう
❌ 「電気代がタダになるという業者の電話を信じて、その場で契約する」
⭕ 「うまい話が来たら、いったん切って、家族や消費生活センターに相談する」
なぜ重要か:節約や見直しを考えていると、それにつけこんだ詐欺(さぎ)や、しつこい勧誘(かんゆう)の電話・メールが来ることがあります。「今すぐ」「あなただけ」「絶対」という言葉が出たら、いったん立ち止まりましょう。困ったときは消費者ホットライン「188(いやや)」に電話して相談できます。公的な制度や手続きは、必ず公式や窓口で確かめてください。
無理なく、自分のペースで続けるために
固定費の見直しは、一度に全部やろうとすると疲れてしまいます。今月は電気、来月はスマホ、というように、1つずつでまったく問題ありません。「できることから、ゆっくり」が、長く続けるコツです。
そして、わからないことがあれば、ChatGPTに何度聞いても大丈夫。ChatGPTは、何度同じことを聞いても、いやな顔ひとつせず、やさしく答えてくれます。お子さん・お孫さんに頼るのも、もちろんOKです。一人でかかえこまず、頼れるものは頼りながら、自分のペースで進めていきましょう。
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること:ChatGPTに「電気代を無理なく減らす工夫を5つ、やさしい言葉で教えて」と打ち込んでみる。
- 今週中:電気・ガス・水道・スマホ・保険など、毎月の固定費を紙かメモに書き出して「見える化」する。
- 今月中:金額の大きいものから1つだけ、公式の窓口やお店で「もっと安いプランはあるか」を相談してみる(その前にChatGPTで質問リストを作っておくと安心)。
次回予告:次の記事では「年金や社会保障の調べ方をChatGPTで」をテーマに、もらえるお金や手続きをやさしく確認する方法をお届けします。
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)。株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。ご質問・ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
※本記事は2026年6月時点の情報です。料金プランや制度は変わることがあります。実際のご契約・お手続きは、必ず各社の公式サイト・窓口や、お住まいの自治体・専門家にご確認ください。ChatGPTは相談の補助に使うもので、投資のすすめや個別の資産運用の助言を行うものではありません。
参考・出典
- 家計調査 — 総務省統計局(参照日: 2026-06-06)
- 省エネルギーセンター — 一般財団法人 省エネルギーセンター(参照日: 2026-06-06)
- 消費者への注意喚起 — 消費者庁(参照日: 2026-06-06)
- 国税庁 — 国税庁(参照日: 2026-06-06)