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【令和8年分】年金の確定申告は要る?|申告不要制度7手順

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【令和8年分】年金の確定申告は要る?|申告不要制度7手順

この記事の要点

令和8年分(2026年1月1日から12月31日まで)の所得税は、国内で公的年金等を受けている人なら、①その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下、②その公的年金等の全部が源泉徴収の対象、③その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下、の3つすべてに当たれば、確定申告をする必要はありません(国税庁「No.2020 確定申告」)。どれか1つでも当たらない人は、所得の合計額が所得控除の合計額を超えて所得税がかかる場合に、原則として2027年2月16日(火)から3月15日(月)までに確定申告をします。

この記事は、2026年10月20日に確認した、国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)、日本年金機構のお知らせとねんきんネットの案内、横浜市と柏市の住民税の案内の内容です。自分の場合に申告が要るかどうかは、税務署か、住んでいる市区町村の税務の窓口に確かめてください。

今すぐやること3つ

  1. 2026年に受け取った年金と、年金のほかの収入(給料・家賃など)を書き出します(手順1・3)。
  2. 2026年に、医療費や、年金から引かれていない保険料を払ったかを確かめます(手順5)。
  3. 2026年に新しく扶養に入れる家族がいるかを確かめます(手順4)。

まず知っておくこと|確定申告不要制度とは

年金だけの人の申告を省くしくみ

国税庁は、公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引いて残額がある人は、確定申告で税額を精算するとしています。ただし、「公的年金等に係る確定申告不要制度」の適用を受ける人は、その限りではありません(国税庁「No.1600」)。この制度は平成23年分以後に始まり、令和8年分の申告でも使われます。

左に「公的年金等の収入金額が400万円以下」「全部が源泉徴収の対象」「公的年金等以外の所得金額が20万円以下」の3つの箱が縦に並び、中央の「3つすべてに当たれば」の門を通って、右の「確定申告をする必要はありません」の箱へ矢印が進み、その下に「住民税の申告が要る人もいます」の札がある図
図解1|公的年金等の収入金額が400万円以下、全部が源泉徴収の対象、公的年金等以外の所得金額が20万円以下の3つすべてに当たれば、確定申告をする必要はない。ただし住民税の申告が要る人もいる

3つの条件

条件 確かめること 見る手順
① 年金の収入 その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下 手順1
② 源泉徴収 その公的年金等の全部が源泉徴収の対象 手順2
③ ほかの所得 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下 手順3

(国税庁「No.2020 確定申告」)

3つすべてに当たれば、所得税の確定申告は要りません。ただし、申告したほうがよい人(手順4・5)と、住民税の申告が要る人(手順6)がいます。

手順1|令和8年分の年金の収入金額を合計する

2026年1月から12月に受け取った分

①の条件は、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であることです(国税庁「No.2020 確定申告」)。令和8年分なら、2026年1月1日から12月31日までの1年間に受け取った年金で数えます。

「公的年金等の源泉徴収票」から「ねんきんネット」、「再交付申請」へ左から右に矢印が進み、「再交付申請」から右上の「電子送付」(隣に「3~5営業日程度」)と右下の「郵送」(隣に「約1週間」)へ分かれる図
図解2|公的年金等の源泉徴収票が手元にない時は、ねんきんネットから再交付申請ができる。電子送付は3~5営業日程度、郵送は約1週間

年金が2か所以上から出ている人

年金が2か所以上から出ている人は、全部の源泉徴収票をそろえて、公的年金等の収入金額を確かめます。国税庁No.1600は、年金の所得の計算に「公的年金等の収入金額の合計額」を使っています(国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」)。迷う時は税務署に確かめます。

源泉徴収票が見当たらない時

年金の額や引かれた税額は、「公的年金等の源泉徴収票」で確かめます。日本年金機構の源泉徴収票が手元にない時は、「ねんきんネット」から24時間いつでも再交付申請ができます。受け取り方は、電子送付(マイナポータルの「お知らせ」・3~5営業日程度)か郵送(「ねんきんネット」に登録されている住所・約1週間)です。電子送付を選べるのは、マイナポータルからログインした人だけです。源泉徴収票を再交付できるのは、老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給者の方だけです(日本年金機構「『ねんきんネット』による通知書再交付申請」)。

手順2|年金の全部が源泉徴収の対象かを見る

源泉徴収されていない年金がある時

②の条件は、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象になっていることです。国税庁の注では、「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出先で、その年中の年金の額が一定の金額に満たないため源泉徴収を要しないこととされている年金は、ここでいう「源泉徴収の対象」に含まれます(国税庁「No.2020」)。扶養親族等申告書の書き方は、扶養親族等申告書の書き方|対象拡大7ステップで説明しています。

外国で支払われる年金を受け取っている人

平成27年分以後は、源泉徴収の対象とされない公的年金等を受けている人は、確定申告不要制度を使えません(国税庁「No.1600」)。柏市は、この改正を「源泉徴収の対象とならない公的年金等(外国で支払われる年金)の支給を受ける者は、この制度を適用できない」と書いています(柏市「市民税・住民税申告(公的年金のみで生活している場合)」)。

手順3|年金以外の所得が20万円以下かを見る

収入ではなく所得で見る

③の条件は、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下であることです(国税庁「No.2020 確定申告」)。給料や家賃など、年金のほかにお金を受け取った人は、受け取った額(収入)ではなく、所得の金額で20万円以下かを見ます。生命保険契約や生命共済契約に基づく年金(個人年金など)は公的年金等に当たらないので、③の「公的年金等に係る雑所得以外の所得」に入ります(国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」)。所得の金額の出し方が分からない時は、税務署に確かめます。

働いて給料もある人

年金を受け取りながら働いて給料がある人は、給料の分も③の「公的年金等に係る雑所得以外の所得」に入ります。給与所得がある人で確定申告が必要な人は、国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」で確かめるよう、国税庁No.2020は案内しています。

手順4|令和8年分で新しく扶養に入れる家族がいるかを見る

扶養親族等の所得要件が62万円に

日本年金機構は、基礎控除の引上げにともない、扶養控除等の対象となる扶養親族等の所得要件が62万円に引き上げられたとしています(日本年金機構「令和8年度税制改正による公的年金等に係る主な改正事項」)。

扶養親族等の区分 合計所得金額(かっこ内は改正前) 控除額
配偶者 62万円以下(58万円以下) 38万円:配偶者控除
配偶者 62万円超95万円以下(58万円超95万円以下) 38万円:配偶者特別控除
扶養親族 62万円以下(58万円以下) 38万円:扶養控除

(日本年金機構・同上。表の一部)

表の配偶者控除と扶養控除の38万円は、一般の場合の額です。その年12月31日現在で70歳以上の配偶者や扶養親族は、配偶者控除が48万円(納税者本人の合計所得金額が900万円以下の場合)、扶養控除が48万円(同居老親等は58万円)です(国税庁「No.1182 高齢者を扶養している人が受けられる配偶者控除や扶養控除」)。

新たに要件を満たした人は、原則として確定申告

日本年金機構は、令和8年分の所得税で、新たに扶養親族等の要件を満たし、扶養控除等の適用を受ける場合には、原則として、確定申告をする必要があるとしています(日本年金機構・同上)。国税庁のQ&Aは、所得要件が58万円から62万円に引き上げられたことにより新たに扶養親族等の要件を満たすこととなった親族を挙げ、源泉徴収税額がない人は確定申告をしても還付される税金はないとしています(国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月))。3つの条件(手順1〜3)に当たる人でも、この場合は申告を考えます。

手順5|不要でも、還付を受けたい人は申告する

医療費控除や社会保険料控除

国税庁は、確定申告不要制度に当たる場合であっても、医療費控除や社会保険料控除など各種の所得控除の適用による所得税の還付を受けるための確定申告をすることができるとしています(国税庁「No.1600」)。医療費の領収書の整理は、シニアの確定申告|ChatGPTで医療費控除と年金書類を準備も参考になります。

左の列は「年金から所得税が引かれている」から「医療費控除や社会保険料控除」、「所得税の還付」へ上から下に矢印が進み、その下に「2027年1月1日から出せます」の札があり、右の列は「税金が引かれていない人」の下に「還付される所得税額はない」の箱がある図
図解3|年金から所得税が引かれている人は、医療費控除や社会保険料控除などで所得税の還付を受けるための申告ができ、2027年1月1日から出せる。源泉徴収された所得税額がない人は、申告しても還付される所得税額はない

還付申告は5年間出せる

還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます(国税庁「No.2030 還付申告」)。令和8年分なら、2027年1月1日から出せます。

税金が引かれていない人

国税庁は、源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額がない人は、申告しても還付される所得税額はないとしています(国税庁「No.2030」)。年金から所得税が引かれているかは、源泉徴収票で確かめます。

手順6|住民税の申告が要るかを、市区町村の案内で確かめる

所得税と住民税は別

国税庁は、公的年金等以外の所得金額が20万円以下で確定申告の必要がない場合であっても、住民税の申告が必要な場合があるとしています(国税庁「No.1600」)。

上に「所得税と住民税は別」の札があり、上の段は「公的年金等以外の所得がある」と「各種控除を受ける」の2つの箱から右の「住民税の申告が必要」の箱へ矢印が集まり、下の段は「所得が公的年金等のみ」から右の「原則、住民税の申告は不要」へ矢印が進む図
図解4|横浜市の案内では、公的年金等以外の所得がある人や、各種控除を受ける人は住民税の申告が必要。所得が公的年金等のみなら、原則、住民税の申告は不要

市の案内の例

横浜市は、確定申告書の提出を要しない人であっても、公的年金等以外の所得がある場合は区役所への住民税の申告が必要としています。所得が公的年金等のみの場合は、原則、住民税の申告は不要ですが、社会保険料控除、生命保険料控除等の各種控除を受ける場合は住民税の申告が必要となります(横浜市「年金所得者に係る確定申告不要制度の創設のお知らせ」)。

柏市は、確定申告をしない場合でも、年金の支払者から市へ提出された年金支払報告書の内容で課税するとしています。そのうえで、「所得控除(医療控除等)の追加が必要なかたや、公的年金等以外の所得金額が20万円以下で所得税の確定申告書の提出を要しない場合は住民税の申告が必要」と書いています(柏市「市民税・住民税申告(公的年金のみで生活している場合)」)。

自分の市区町村で確かめる

住民税の申告の出し方や時期は、住んでいる市区町村の案内で確かめます。分からない時は、市区町村の税務の窓口に電話で聞きます。

手順7|申告する人は、2027年2月16日〜3月15日に出す

申告の期間

確定申告の期間は、原則として、その年の翌年2月16日から3月15日までで、申告と納付の期限は、原則として翌年3月15日です(国税庁「No.2020 確定申告」)。令和8年分なら、2027年2月16日(火)から3月15日(月)までです。申告先は、所轄税務署です。

左下の「マイナポータル」から右上へ「公的年金等の源泉徴収票」「確定申告書等作成コーナー」「該当項目が自動入力」と等間隔の段が上がり、上に「申告の期間」の札と「2027年2月16日(火)から3月15日(月)まで」の札が並ぶ図
図解5|マイナポータルで受け取った公的年金等の源泉徴収票の電子データを、確定申告書等作成コーナーに取り込むと該当項目が自動入力される。申告の期間は2027年2月16日(火)から3月15日(月)まで

確定申告書等作成コーナーを使う

国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って金額を入力すると、自宅などで確定申告書を作り、出すことができます(国税庁「No.2020」)。

源泉徴収票を電子データで受け取る

日本年金機構は、「公的年金等の源泉徴収票」と「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」を、マイナポータルの「お知らせ」に電子データで送るサービスを案内しています。受け取った電子データを、確定申告書等作成コーナーに取り込むと、該当項目が自動入力されます(日本年金機構「確定申告・年末調整に必要な通知書をマイナポータルで受け取る」)。使うには、マイナポータルから「ねんきんネット」の利用登録をし(「マイナンバーカード」と「数字4桁のパスワード」を使います)、「ねんきんネット」で「電子送付」の希望登録をします。「電子送付」を希望すると、郵送は止まります(日本年金機構・同上)。

AIに聞くときは、金額を丸めて条件の当てはめ方を確かめる

聞き方の例

ChatGPTなどのAIには、自分の名前・マイナンバー・基礎年金番号を入れずに、条件の当てはめ方を聞きます。

2026年に受け取った年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金で、合わせて約200万円です。年金のほかに、パートの給料が年に約50万円あります。国税庁の「公的年金等に係る確定申告不要制度」の3つの条件に、どう当てはめて考えればよいですか。給料の所得の出し方も、国税庁のどのページで確かめればよいか教えてください。

気をつけること

AIの答えには、計算の間違いや、古い年分の金額が入ることがあります。答えの数字は、国税庁のタックスアンサーと源泉徴収票で確かめ、最後は税務署か市区町村の窓口で確かめます。年金の申告の準備をAIと進める流れは、シニアの年金・確定申告をChatGPTで乗り切る完全ガイドにまとめています。

離れて暮らす家族ができること

源泉徴収票を一緒に見る

源泉徴収票が届いたら、写真を送ってもらうか、帰省した時に一緒に、手順1〜3の3つの条件を見ます。番号や住所が写った写真は、家族の間でも、見終わったら消しておきます。

扶養と医療費を確かめる

親を扶養に入れている子は、手順4の扶養の要件も一緒に確かめます。親が2026年に医療費をたくさん払った時は、還付の申告ができるか(手順5)を確かめます。

よくある質問

Q. 年金だけで暮らしています。確定申告は要りますか?

A. 令和8年分の公的年金等の収入金額が400万円以下で、その全部が源泉徴収の対象なら、ほかに所得がない人は確定申告をする必要はありません(国税庁「No.2020 確定申告」)。医療費控除などで還付を受けたい時は、申告できます。

Q. 400万円は、手取りの額ですか?

A. 国税庁は、条件を「その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下」と書いています(国税庁「No.2020 確定申告」)。手取りではなく、年金の収入金額で見ます。年金が2か所以上から出ている人は、全部の源泉徴収票をそろえて確かめます。

Q. パートの給料が少しあります。申告は要りますか?

A. 給料の所得の金額が20万円を超える人は、3つ目の条件に当たらないため、確定申告不要制度を使えません。その場合は、所得の合計額が所得控除の合計額を超えて所得税がかかるなら、確定申告をします(国税庁「No.2020 確定申告」)。20万円以下で所得税の確定申告が要らない人でも、住民税の申告が必要な場合があります(国税庁「No.1600」)。

Q. 申告不要なのに、申告すると得をすることはありますか?

A. 年金から所得税が引かれている人は、医療費控除や社会保険料控除などで所得税の還付を受けられることがあります。還付の申告は、2027年1月1日から5年間出せます(国税庁「No.2030 還付申告」)。

Q. 源泉徴収票をなくしました。

A. 老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給者なら、「ねんきんネット」から再交付申請ができます。電子送付(マイナポータルからログインした人だけ)は3~5営業日程度、郵送は約1週間が目安です(日本年金機構「『ねんきんネット』による通知書再交付申請」)。

Q. 令和8年分の確定申告はいつからですか?

A. 原則として2027年2月16日(火)から3月15日(月)までです(国税庁「No.2020 確定申告」)。還付を受けるための申告だけなら、2027年1月1日から出せます(国税庁「No.2030 還付申告」)。

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参考・出典

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