結論:同窓会やご近所の集まりの幹事を任されて「案内文ってどう書けばいいの」「何から準備すれば」と困ったとき、ChatGPT(チャットGPT・AIに文章で質問できる無料の道具)が、ていねいな案内文づくりや、抜けのない段取りのメモを手伝ってくれます。
- その1:「高校の同窓会の案内文を書いて」と頼むだけで、日時・場所・会費・返信のお願いがそろった文章を作ってくれる
- その2:「同窓会の準備、いつ何をすればいい?」と聞くと、やることを順番にならべた「段取りメモ」にしてくれる
- その3:欠席のお返事への返信や、当日のあいさつの言葉まで、文章づくりを幅広く手伝ってくれる(個人情報の管理は人の手で慎重に)
こんな方へ:同窓会・町内会・趣味の会などで幹事や世話役を任された60代・70代の方、そして「文章づくりを手伝ってあげたい」と思うお子さん・お孫さん世代(30〜50代)
今日やること:スマホでChatGPTを開いて、「高校の同窓会の案内文を、ていねいな言葉で作ってください。日時・場所・会費は後で入れます」と話しかけてみましょう。
「まさか自分が幹事をやることになるとはねえ。案内のはがき、どう書いたものか」
69歳の男性の方が、高校の同窓会の幹事を引き受けたものの、案内文の書き出しで止まってしまったとおっしゃっていました。「失礼があってはいけないし、かといって堅すぎても」と、ペンを持ったまま悩んでいらっしゃったそうです。幹事や世話役は、やることが多くて、つい後回しになりがちですよね。
こういうとき、文章が得意なご家族やお友だちに頼めれば心強いですが、いつも都合よくお願いできるとはかぎりません。
そこで頼りになるのがChatGPT(チャットGPT)です。「同窓会の案内文を作って」と話しかけるだけで、必要なことがそろった文章のたたき台を、あっという間に作ってくれます。この記事では、同窓会や集まりの幹事のお仕事をChatGPTに手伝ってもらうための、シニアの方向けのやさしい使い方を、そのまま真似できる例文つきでご紹介します。
まず大事なこと — 名簿や個人情報はAIに預けない
使い方の前に、ひとつだけ大切なことをお伝えします。
同窓会の幹事は、お友だちの住所・電話番号・メールアドレスといった個人情報をあつかいます。これらをChatGPTに打ち込まないようにしてください。
- 名簿の情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス)は、AIに入力しない。ChatGPTには「文章のひな型」を作ってもらうだけにして、宛名や個人情報はご自身で書き加えましょう
- 名簿そのものの管理は、紙やパソコンで、人の手で慎重に。会が終わったら、預かった情報の扱いも仲間と相談しておくと安心です
- 会場やお店の予約・お金のやりとりは、必ずご自身で電話やお店の窓口で確認してください。AIは予約まではできません
この「文章づくりは手伝ってもらう、個人情報は預けない」という線引きさえ守れば、安心して使えます。それでは、具体的な聞き方を見ていきましょう。
まず試したい「5分でできる」聞き方3つ
むずかしい準備はいりません。スマホでChatGPTを開いて、下の文をそのまま打ち込む(または音声で話しかける)だけです。[ ]の中だけ、ご自身に合わせて書きかえてください。
聞き方1:案内文のたたき台を作ってもらう
冒頭の69歳の男性の方が、まさにこの聞き方で「肩の荷がおりた」と話してくれました。
[高校の同窓会]の案内文を、ていねいな言葉で作ってください。 ・日時:[6月20日(土)正午から] ・場所:[市内のホテル] ・会費:[6,000円] ・お返事の締め切り:[6月5日まで] 高齢の方も多いので、読みやすく、あたたかい文章でお願いします。
こんなふうに返ってきます:「拝啓 新緑の候、皆さまいかがお過ごしでしょうか……」というあいさつから、日時・場所・会費・返信のお願いまでがそろった、きちんとした案内文を作ってくれます。あとは宛名を書き加えれば、すぐに使えます。会費の金額は、必ずご自身で計算して、正しい数字を入れてください。
聞き方2:準備の段取りメモを作ってもらう
「何から手をつければいいのか」が一番の悩みどころです。72歳の女性の方は、町内会の集まりの幹事になったとき、この聞き方で全体の流れがつかめたそうです。
[同窓会]の幹事になりました。[2か月後]に開きます。 当日までに何を、いつまでにやればいいか、 やることを順番に「段取りメモ」として、 やさしい言葉で一覧にしてください。
こんなふうに返ってきます:「①8週間前:日程と会場を決める ②6週間前:案内を送る ③4週間前:出欠を集計する ④2週間前:人数をお店に伝える ⑤当日:受付・会費の集金……」のように、やることを時期ごとにまとめてくれます。これを印刷して持っておけば、抜け落ちが防げます。
聞き方3:お返事への返信文を作ってもらう
欠席のお返事や、久しぶりの方からの連絡に、どう返そうか迷ったときも便利です。
同窓会に[欠席]というお返事をいただいた方へ、 [残念な気持ちと、また会える日を楽しみにしている気持ち]を伝える、 ていねいで短い返信文を作ってください。
こんなふうに返ってきます:「ご連絡ありがとうございます。今回はお会いできず残念ですが、またの機会を楽しみにしております……」のような、相手を思いやる文章を作ってくれます。何通も返信するときも、これをもとに少し書きかえるだけで済むので、ぐっと楽になります。
幹事のお仕事は「3つの場面」で考える
いつChatGPTに頼めばいいか、迷ったときは次の3つの場面で考えると分かりやすいです。
| 場面 | 頼むこと | むずかしさ |
|---|---|---|
| 準備のはじめ | 段取りメモ・案内文づくり | やさしい |
| 準備の途中 | 返信文・連絡文・出欠のまとめ方の相談 | ふつう |
| 当日とそのあと | あいさつの言葉・お礼の文章づくり | やさしい |
この3つを意識すると、「今は準備のはじめだから、まず段取りメモだな」と、頼みたいことが自然に整理できます。
場面別のくわしい使い方
準備のはじめ — 役割分担を考えてもらう
幹事ひとりで全部かかえこむと大変です。仲間と分担するときの案も、相談できます。
[同窓会]の幹事を[3人]でやります。 受付・会計・連絡・写真など、どう役割を分ければいいか、 案を出してください。
活用例:「Aさん:会場との連絡と当日の進行/Bさん:会費の管理/Cさん:出欠の集計と当日の受付」のように、分け方の案を出してくれます。これを仲間に見せながら「誰がどこを担当する?」と話し合うと、スムーズに決まります。
準備の途中 — 出欠のまとめ方を相談する
返事が少しずつ集まってくると、誰が来るのか分からなくなりがちです。74歳の男性の方は、まとめ方をChatGPTに相談したそうです。
同窓会の出欠を集めています。 紙のノートで管理する場合、 どんな項目を書いておくと分かりやすいか、教えてください。
活用例:「名前/出欠/会費を受け取ったか/連絡先(メモ)/備考」のように、書いておくと便利な項目を教えてくれます。お友だちの個人情報そのものはAIに入れず、こうした「ノートの作り方」だけを相談するのがコツです。
当日とそのあと — あいさつとお礼の言葉
当日の乾杯のあいさつや、終わったあとのお礼の連絡も、文章づくりを手伝ってもらえます。
[高校の同窓会]の[はじめのあいさつ]を、 [1分くらい]で話せる、あたたかい言葉で作ってください。 幹事として、来てくれた皆さんへの感謝を伝えたいです。
活用例:「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。久しぶりにお元気な顔を拝見できて……」という、温かいあいさつ文を作ってくれます。声に出して読んで、自分の言葉に少し直せば、立派なごあいさつになります。
【要注意】よくある失敗とうまくいくコツ
失敗1:名簿や個人情報を打ち込んでしまう
❌ お友だちの住所・電話番号を入れて「この人に案内を送る文を作って」
⭕ 「同窓会の案内文を作って」とだけ頼み、宛名や連絡先は自分で書き足す
なぜ大事か:個人情報は、AIに預けず、人の手で慎重にあつかうのが基本です。ChatGPTには「ひな型づくり」だけを頼み、大切な情報は自分で管理しましょう。
失敗2:会費や日程をAIまかせにしてしまう
❌ ChatGPTが書いた仮の日時や会費を、確認せずそのまま使う
⭕ 日時・会場・会費は、自分で計算・予約・確認してから案内文に入れる
なぜ大事か:ChatGPTは予約や計算の事実までは分かりません。例文の中の数字や日付は「仮」のものなので、必ずご自身で正しい内容に書きかえてください。
失敗3:堅すぎる・読みにくい文章のまま送ってしまう
❌ 最初に出てきた文章を、そのまま全員に送る
⭕ 「もっとやさしく」「短く」と頼んで、読みやすく直してもらう
なぜ大事か:ChatGPTは、何度でも書き直してくれます。「高齢の方も多いので、もっと大きな字で読みやすく」「もう少し短く」と伝えれば、何度でも調整してくれます。一回で完成させようとしなくて大丈夫です。
うまく進めるための3つのポイント
70歳の女性の方が、趣味の会の世話役をChatGPTと一緒にこなして、「思ったより気楽にできた」と話してくれました。うまくいった理由は、次の3つでした。
- たたき台として使う:完成品を求めず「下書きを作ってもらう道具」と考える。あとは自分の言葉で直せばいい、と思うと気が楽になります
- 声で話しかける:文字を打つのが苦手なら、マイクのボタンを押して「同窓会の案内文を作って」と話すだけ。台所仕事の合間でも気軽に頼めます
- 家族に最終チェックを頼む:できあがった案内文を、お子さん・お孫さんに一度見てもらう。「ここ、こうした方がいいよ」と教えてもらえて、より安心して送れます
正直な注意点 — ChatGPTは幹事の代わりではありません
正直にお伝えすると、ChatGPTにも苦手なことがあります。
- 会場やお店の予約は、自分で電話・窓口でする必要があります
- 会費の計算や、誰が来るかといった事実は分かりません
- 個人情報をあつかう判断は、人がしなければなりません
だからこそ「AIにまかせきり」ではなく、「文章づくりはAIに手伝ってもらい、予約・お金・個人情報は自分の手で」という役割分担が正しい使い方です。案内文や段取りメモはChatGPTにまかせて、大事な確認と判断はご自身で。この線引きができれば、幹事のお仕事が、ぐっと軽く、気持ちよくこなせます。
まとめ:今日から始める3つのこと
- 今日:ChatGPTを開いて「同窓会の案内文を、ていねいな言葉で作って」と頼んでみる
- 今週中:「準備の段取りメモ」を作ってもらい、印刷して手元に置いておく
- 今月中:できあがった案内文を家族にも見てもらい、宛名や日程を自分で入れてから送る
幹事や世話役は、大変だけれど、みんなが笑顔で集まる場をつくる、とてもすてきな役目です。ChatGPTというやさしい助手の力も借りながら、ご自身のペースで、無理なく準備を進めていきましょう。
次回は、家族LINEの近況報告をChatGPTで作る方法についてくわしくご紹介します。あわせて、メールやお手紙の文例をまとめたシニアのメール文例10選や、孫との会話の準備に役立つビデオ通話の話題メモの作り方もぜひのぞいてみてください。基本から始めたい方は、高齢者のためのChatGPT入門がおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q1. ChatGPTは同窓会の案内文を全部作ってくれるのですか?
あいさつ文や本文のたたき台は作ってくれます。ただし、日時・会場・会費といった正確な情報は仮のものとして入るので、必ずご自身で確認した正しい内容に書きかえてください。宛名や連絡先も、ご自身で書き足します。
Q2. お金はかかりますか?
基本的な機能は無料で使えます。スマホに無料のアプリを入れるか、インターネットの画面から使えます。最初の登録だけ、お子さん・お孫さんに手伝ってもらうとスムーズです。
Q3. お友だちの名前や住所を入れても大丈夫ですか?
個人情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス)はChatGPTに入力しないでください。AIには「文章のひな型」だけを作ってもらい、宛名や連絡先はご自身で書き加え、名簿は紙やパソコンで人の手で管理してください。
Q4. 会場の予約もChatGPTがやってくれますか?
いいえ。会場やお店の予約は、必ずご自身で電話や窓口で行ってください。ChatGPTは予約まではできません。「予約のときに聞いておくこと」を一覧にしてもらうことはできます。
Q5. 文字を打つのが苦手でも使えますか?
はい。マイクのボタンを押して、声で話しかけるだけでも答えてくれます。「同窓会の案内文を作って」と話すだけで下書きを作ってくれるので、文字を打たなくても大丈夫です。
出典・参考リンク
- OpenAI「What is ChatGPT?(ChatGPTとは)」(OpenAI公式ヘルプセンター・2026年5月時点)https://help.openai.com/en/articles/6783457-what-is-chatgpt
- OpenAI「Voice Mode FAQ(音声で話しかける機能の使い方)」(OpenAI公式ヘルプセンター・2026年5月時点)https://help.openai.com/en/articles/8400625-voice-mode-faq
- 個人情報保護委員会「個人情報保護法等」(名簿など個人情報を正しくあつかうための公的情報・2026年5月時点)https://www.ppc.go.jp/personalinfo/
著者:佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(旧Twitter)で生成AIの活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー約10万人)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。シニア世代とそのご家族が、無理なくAIを暮らしに取り入れられるよう、やさしい解説を心がけています。