ChatGPTの始め方

【2026年最新】偽QRコード詐欺からシニアを守る|安全に読み取る7チェック

約10分で読めます
【2026年最新】偽QRコード詐欺からシニアを守る|安全に読み取る7チェック

結論:あやしいQRコードは「読み取る前にリンク先(とびさき)を見る」だけで、ほとんどの詐欺を防げます。

この記事でわかる3つのこと

  • 増えている「偽QRコード詐欺(クイッシング)」の手口
  • スマホの標準カメラで、読み取る前に安全を確かめる方法
  • ChatGPT(人工知能のおしゃべりアプリ)に、あやしさを相談する使い方

対象の方:スマホでQRコードを使ってお支払いやお申し込みをする60〜70代のご本人、そのご家族(30〜50代)。

今日やること:スマホの標準カメラで一度QRコードを写し、「リンク先のアドレスが出るか」を確かめてみましょう。

「駐車場の精算機にあったQRコードを読み取ったら、カード番号を入力する画面が出てきた」——最近、こうしたご相談がほんとうに増えています。お店や役所、チラシ、はがき。あちこちで見かけるようになったQRコード(白黒のもようの四角いマーク)は、とても便利です。指でアドレスを打ち込まなくても、スマホをかざすだけで目的の画面が開きます。

ところがその便利さを逆手にとった詐欺が広がっています。本物のQRコードの上に、にせもののシールをぺたっと貼る——たったこれだけで、あなたを「にせの支払い画面」へ連れていけてしまうのです。これを「クイッシング」と呼びます。QRコードのQと、フィッシング(だましの釣り)を合わせた言葉です。

でも、こわがりすぎる必要はありません。QRコード自体が悪いわけではないからです。大事なのは「読み取ったあと、いきなり信じない」という、ほんの少しの習慣です。今日はその確かめ方を、スマホが苦手な方にもわかるよう、7つのステップでやさしくご案内します。後半では、あやしいと感じたときにChatGPTへ相談する方法もお伝えします。

私はこれまで100社以上の企業でAI(人工知能)の研修をしてきましたが、ご年配のご家族から「親がQRコードで失敗しないか心配」という声を何度もいただいてきました。むずかしい設定はいりません。順番に見ていきましょう。

そもそも「偽QRコード詐欺(クイッシング)」とは

国の機関であるIPA(情報処理推進機構)は、2026年版の「情報セキュリティ10大脅威」の中で、クイッシングをこう説明しています。

看板やチラシ、郵送物に掲載されているQRコードの中には、偽サイトにアクセスさせる有害なものが確認されている。QRコードのリンク先は目視ではアクセス前に確認できないので、支払先や送金といった、自身の意図に合致しているかを慎重に確認することが重要。
(出典:IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026 個人編 ハンドブック」)

ここで大切なのは、「QRコードは、見ただけではリンク先(とびさき)がわからない」という点です。アドレスを打ち込むときは、文字で「あやしい住所だな」と気づけます。でもQRコードは、ただのもようにしか見えません。だから、にせものでも見分けがつきにくいのです。

IPAは同じハンドブックの中で、実際に起きた例として、鉄道車内の広告のQRコードに、にせもののQRコードが貼られていた件を紹介しています(電気通信大学が2025年10月に注意を呼びかけた事例)。つまり、駅や電車、お店、駐車場など、人がたくさん通る場所ほど、ねらわれやすいということです。

よくある手口の例

場面 手口
駐車場・コインパーキング 精算機のQRコードの上に、にせシールを貼る。支払い画面に見せかけてカード番号を入力させる
はがき・郵送物 「ご確認のお願い」などの文面で、QRコードから偽サイトへ誘導する
チラシ・ポスター 本物のQRの上に、にせシールを重ね貼りする
メールやSMS 本文にQRコードを入れ、迷惑メール対策をすり抜けて偽サイトへ誘う

どれも「いそいでいるとき」「無人で誰にも聞けないとき」にねらわれやすいのが特徴です。あわてず、これからの7ステップを思い出してください。

ステップ1:スマホの「標準カメラ」で読み取る

まず一番大切なことです。QRコードは、スマホに最初から入っている「標準のカメラ」で読み取りましょう。

政府や専門機関がそろっておすすめしているのが、この「標準カメラ」を使う方法です。あとから入れた「QRコード読み取りアプリ」の中には、勝手に画面を開いてしまう作りのものもあります。スマホにもとから付いているカメラなら、読み取ったあとにリンク先のアドレスを一度画面に表示してくれるので、確認するゆとりが生まれます。

  • iPhone(アイフォン)の方:ホーム画面の「カメラ」を開き、QRコードに向けるだけ。上のほうに小さくアドレスが出ます。
  • Android(アンドロイド)の方:「カメラ」を開き、QRコードに向けます。機種によっては、丸いマークを押すと読み取れます。

お孫さんやお子さんに「私のスマホ、標準カメラでQR読める?」と一度きいておくと安心です。

ステップ2:読み取ったら、すぐ押さずに「アドレス」を見る

カメラがQRコードを読み取ると、画面の上か下に、こんなアドレス(ホームページの住所)が出ます。

https://(会社やお店の名前).co.jp/……

ここですぐにタップ(指で押す)しないこと。まず、出てきたアドレスを声に出して読んでみてください。チェックするのはこの2つです。

  • 会社名やお店の名前が、アドレスの中に正しく入っているか
  • 見慣れない文字の羅列や、意味のわからない英単語が並んでいないか

たとえば、有名なお店のはずなのに、まったく関係なさそうな名前のアドレスが出たら要注意です。少しでも「あれ?」と思ったら、押さずに閉じてしまって大丈夫です。

ステップ3:「お金・カード番号の入力」が出たら一度止まる

これが最後の砦です。QRコードを読み取ったあと、いきなりクレジットカード番号や暗証番号、お金の送金を求められたら、いったん手を止めましょう。

IPAも「支払先や送金が、自分の意図に合っているかを慎重に確認することが重要」と注意しています。本物のサービスなら、まずお店の名前や金額の確認画面があるのが普通です。前ぶれもなくカード番号だけを求めてくる画面は、強く疑ってください。

「いそいでいるから」「駐車場から早く出たいから」という気持ちにつけ込むのが、この詐欺のねらいです。あわてず、次のステップで誰かに相談しましょう。

ステップ4:シールが「貼り重ね」になっていないか触って確かめる

偽QRコードの多くは、本物の上にシールを重ねて貼る手口です。だから、現物を少しさわってみるとヒントが見つかります。

  • QRコードのはしっこが浮いていないか、めくれていないか
  • 印刷の色や紙の質が、まわりの案内とそろっているか
  • 不自然に新しいシールが、1か所だけ貼られていないか

駐車場の精算機やお店のレジ横などで「あれ、ここだけシールが浮いてるな」と感じたら、読み取らないのが正解です。お店の人や係の人に「これ本物ですか?」と一声かけてみましょう。聞くのは恥ずかしいことではありません。

ステップ5:あやしいと思ったらChatGPTに相談する

「アドレスを見てもよくわからない」というときは、ChatGPT(AIのおしゃべりアプリ)に相談できます。読み取って出てきたアドレスを、そのままコピーして貼り付け、こう聞いてみてください。コピー&貼り付けが苦手なら、画面を音声で読み上げて入力する方法もあります。

そのまま使えるおねがいの文(その1)

次のホームページのアドレスを読み取りました。これは安全そうか、あやしい点があるか、初心者にもわかるやさしい言葉で教えてください。個人情報やカード番号を入力しても大丈夫か、注意点も教えてください。アドレス:(ここに貼り付け)

ChatGPTは、アドレスの中の不自然な点や、よくある詐欺の特徴を、やさしい言葉で説明してくれます。ただしChatGPTの答えも「100%正しい」とは限りません。あくまで「もう一人の相談相手」として使い、最後は次のステップの公式の窓口で確かめてください。

ステップ6:詐欺の見分け方をChatGPTに教えてもらう

事前に「どんなときが危ないか」を知っておくと、いざというとき落ち着けます。ChatGPTに、自分のために「気をつけることリスト」を作ってもらいましょう。

そのまま使えるおねがいの文(その2)

私は70代で、スマホでQRコードを使ったお支払いをすることがあります。偽QRコード詐欺(クイッシング)にだまされないために、外出先で気をつけることを5つ、やさしい言葉で短く教えてください。

出てきたリストを、お子さんやお孫さんに見せて「これで合ってる?」と確認してもらうと、さらに安心です。AIと家族、両方の目で守る——これが一番強い対策です。

ステップ7:困ったら「公式の電話番号」に相談する

「もしかしてお金を入力してしまったかも」「あやしいQRコードを見つけた」——そんなときは、一人でかかえこまず、すぐ下の窓口に電話しましょう。どちらも無料で相談できる、国の公式の窓口です。

窓口 電話番号 こんなとき
消費者ホットライン(国民生活センターなどにつながります) 188(いやや) あやしい支払い・契約のトラブル、被害にあったかもしれないとき
警察相談専用電話 #9110 詐欺かもしれない、犯罪に関わることを相談したいとき

「188」は局番なしでそのままかけられます。緊急で事件のときは110番ですが、「相談したい」「これって詐欺?」というときは「#9110」が向いています。番号をスマホのメモや冷蔵庫に貼っておくと、いざというとき安心です。

【要注意】よくある失敗パターンと正しい対処

失敗1:いそいでいて、画面をよく見ずに押してしまう

❌ 駐車場で「早く出たい」と、出てきた画面をすぐタップしてカード番号を入力
⭕ どんなにいそいでいても、まずアドレスを一目見る。あやしければ係員に聞く
なぜ大事か:詐欺は「いそぐ気持ち」をねらいます。10秒のひと呼吸が身を守ります。

失敗2:あとから入れたアプリで読み取ってしまう

❌ よくわからない「QR読み取りアプリ」で読み、勝手に画面が開いてしまう
⭕ スマホにもとから入っている「標準カメラ」で読み、アドレスを確認してから進む
なぜ大事か:標準カメラは、押す前に必ずアドレスを見せてくれます。

失敗3:「公式っぽい見た目」だから本物だと思い込む

❌ ロゴや色が本物そっくりだから安心して番号を入力
⭕ 見た目ではなく「アドレス」と「お金の要求の流れ」で判断する
なぜ大事か:にせサイトは見た目をいくらでもまねできます。だまされる人の多くが「本物そっくりだった」と話します。

失敗4:恥ずかしくて誰にも相談しない

❌ 「自分のミスかも」と思い、一人でかかえこんで何日も悩む
⭕ 少しでも不安なら、その日のうちに「188」か家族に相談する
なぜ大事か:早く相談するほど、被害を止められる可能性が高くなります。

まとめ:今日からできる3つのこと

  1. 今日:スマホの標準カメラでQRコードを一度読み取り、「アドレスが出るか」を確かめてみる。
  2. 今週中:ChatGPTに「外出先で気をつけること5つ」を作ってもらい、家族に見てもらう。
  3. 今月中:「188」と「#9110」をスマホのメモや冷蔵庫に書いておく。

QRコードは、正しく使えばとても便利な道具です。「読み取る前に、リンク先を見る」。このひと手間さえ身につければ、こわがらずに使えます。ぜひ今日、一度ためしてみてください。

次回は、シニアの方からご相談の多い「スマホに届くあやしいメッセージ(SMS)の見分け方」を、同じようにやさしくご案内する予定です。

よくある質問(Q&A)

Q1. QRコードを読み取っただけで、被害にあいますか?

多くの場合、読み取って「画面が表示されただけ」では、すぐに被害にはなりません。あぶないのは、その先でカード番号やパスワードを入力したり、お金を送ったりしたときです。あやしい画面が出たら、何も入力せずに閉じれば大丈夫なことがほとんどです。

Q2. ChatGPTに相談すれば、詐欺かどうか確実にわかりますか?

いいえ、ChatGPTの答えも完ぺきではありません。「もう一人の相談相手」として、あやしい点に気づくきっかけにはなりますが、最終的には「188」や「#9110」、ご家族など、信頼できる相手に確認してください。

Q3. 駐車場やお店で、本物か見分ける一番かんたんな方法は?

シールのはしが浮いていないかを指でそっと確かめ、読み取ったあとのアドレスにお店の名前が入っているかを見ることです。少しでも不自然なら、その場の係員に「これ本物ですか?」と聞きましょう。

Q4. もうカード番号を入力してしまいました。どうすれば?

すぐにカード会社に電話して利用を止め、あわせて「188」に相談してください。早く動くほど被害を小さくできます。恥ずかしがらず、その日のうちに連絡することが大切です。


あわせて読みたい記事:

出典・参考

  • IPA(情報処理推進機構)「情報セキュリティ10大脅威 2026 個人編 ハンドブック」
  • IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」公式ページ
  • 消費者ホットライン「188」(消費者庁・国民生活センター)
  • 警察相談専用電話「#9110」(警察庁)

著者:佐藤傑(さとう・すぐる)。株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー約10万人。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を手がける。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。SoftBankのIT連載も執筆。シニアとご家族がAIを安心して使えるよう、やさしい解説を続けています。

運営会社のご紹介

家族・法人向けのAI活用も確認できます

シニア向けAI活用を家族や地域で広げる場合は、Uravationの生成AI研修・導入支援や、法人向けAI活用記事もあわせて確認してください。