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【2026年最新】シニアの相続準備をChatGPTで|家族でもめない財産整理7ステップ

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【2026年最新】シニアの相続準備をChatGPTで|家族でもめない財産整理7ステップ

結論:相続準備は「いきなり書類を作る」のではなく、まず頭の中をやさしく整理するところから。ChatGPT(チャットジーピーティー、文章で会話できるAI・人工知能)は、その整理を手伝ってくれる「下書きの相棒」です。ただし、法律や税金の最終判断は必ず専門家(弁護士・税理士・司法書士・公証役場)にお願いします。AIは整理役で、決める人ではありません。

  • 要点1:AIにできるのは「財産の棚卸しメモ」「相続人の整理」「家族会議の進め方の案」など、考えをまとめる下準備だけです。
  • 要点2:遺言の形式・相続税・生前贈与の判断は、法務省・国税庁などの公式情報専門家で必ず確認します。AIの法律説明はそのまま信じてはいけません。
  • 要点3:いちばん「もめない」コツは、家族にきちんと共有すること。一人で抱え込んだ準備は、かえってトラブルのもとになります。

対象読者:そろそろ財産や相続のことを整理しておきたい60代〜80代のご本人。そして「親に相続の準備をすすめたいけれど、どう切り出せばいいか分からない」30代〜50代のお子さん世代。

今日やること:ChatGPTに「相続の準備をしたい70代です。まず何から始めればいいか、やさしい順番で3つだけ教えてください」と話しかけてみる。これだけで、頭の中がぐっと軽くなります。

「相続の準備って、何から手をつければいいの……?」

これは、私たちがシニア世代の方と一緒にスマホやパソコンを触ってきたなかで、いちばん多く聞いてきたお悩みのひとつです。通帳、保険、不動産、年金、それに「誰に何を残すか」という気持ちの問題まで。考えることが多すぎて、つい後回しにしてしまう。そういう方が本当にたくさんいらっしゃいます。

でも正直にお伝えすると、相続準備でいちばん大変なのは、難しい書類を作ることではありません。頭の中のもやもやを、紙に書き出して整理すること。ここでつまずいて、何年も手が止まってしまう方が多いのです。そして、その「整理」こそ、ChatGPTがいちばん得意とするところなんです。

この記事では、相続準備を「家族でもめない7つのステップ」に分けて、ひとつずつ、AIへの話しかけ方(プロンプト=AIへの指示文)つきで紹介します。スマホやパソコンが少し苦手でも大丈夫。お子さん・お孫さんに横についてもらいながらでも進められるよう、やさしく書きました。先に大切なことをお伝えしておくと、AIはあくまで「下書きの相棒」です。最後は必ず、弁護士・税理士・司法書士・公証役場といった専門家に相談する。その前段階の「考えの整理」を、AIにそっと手伝ってもらいましょう。

そもそも、相続準備は「整理」から始まる

相続というと、いきなり「遺言書」や「相続税」を思い浮かべて、身構えてしまう方が多いです。でも実際には、その手前に大切な作業があります。それが「財産の棚卸し」と「気持ちの整理」です。

エンディングノートの整理にAIを活用する具体的な方法は終活をChatGPTで進める5つの方法で詳しく解説しています。

たとえば、こんな経験はありませんか。「あの銀行の口座、まだ使ってたかしら」「昔入った保険、どこの会社だったか思い出せない」。ご自身でも全体像がつかめていないものを、ご家族が後から探すのは、想像以上に大変です。実際、残されたご家族が「どこに何があるのか分からず、半年以上かけて探し回った」というお話は、決してめずらしくありません。

だからこそ、元気なうちに「我が家には何があるのか」をいったん書き出しておく。これが相続準備の出発点です。そして、書き出したメモを見ながら「これは誰に」「これはどうしたい」と考えていく。この一連の流れを、ChatGPTは「聞き役」「まとめ役」として手伝ってくれます。

⚠️ 最初に、いちばん大事なお約束
この記事は相続の「考え方の整理」をお手伝いするものです。遺言の効力、相続税の金額、誰がいくら受け取れるかといった法律・税金の判断は、AIにも、この記事にもできません。 必ず弁護士・税理士・司法書士・公証役場など、その分野の専門家にご相談ください。AIが説明した法律の内容は、古かったり、間違っていたりすることがあります。最終確認は必ず人間の専門家が行うものです。

ChatGPTに相続の話をしても大丈夫? 個人情報の注意点

「相続のことをAIに相談するなんて、個人情報が漏れたりしないの?」――もっともなご心配です。ここは、はじめにきちんと押さえておきましょう。

結論から言うと、口座番号・暗証番号・マイナンバー・通帳の中身そのもの・正確な住所や電話番号といった「そのまま悪用できる情報」は、AIに入力しないでください。 これは相続準備にかぎらず、AIを使うときの基本ルールです。

では何ならいいのか。具体的な番号を伏せた「ざっくりした内容」なら問題ありません。たとえば「A銀行の普通預金」「持ち家(戸建て)」「生命保険を1本」といった種類だけを伝えて、整理を手伝ってもらう。金額もおおよそで構いませんし、不安なら「○○円くらい」とぼかしても大丈夫です。AIは「考えを整理するための相談相手」と割り切り、本物の番号や暗証番号は紙やご家庭の安全な場所で別に管理する。この使い分けさえ守れば、安心して活用できます。

もしご不安が残る場合は、お子さん・お孫さんに「こういう使い方で大丈夫かな」と一度見てもらうのもおすすめです。一緒に画面を見ながら進めると、操作の不安も一気に減りますよ。

家族でもめない財産整理 7ステップ(全体像)

ここからが本題です。相続準備を、7つのステップに分けました。順番に進めれば、自然と全体が見えてきます。各ステップで「AIにこう話しかけてみましょう」というプロンプトをつけています。まずは全体像を、表でつかんでください。

ステップ やること AIの役割 最後に相談する専門家
① 財産の棚卸し 家にある財産を書き出す 抜け漏れチェック・リスト化 ―(自分で整理)
② 相続人の整理 誰が相続人になるか書き出す 関係の整理・確認すべき点の提示 司法書士・弁護士
③ 遺言の種類を知る どんな遺言があるか理解する 種類の違いをやさしく説明 公証役場・弁護士・司法書士
④ 生前贈与を考える 元気なうちに渡す選択肢を知る 論点の整理・質問の言語化 税理士
⑤ 相続税のイメージ かかるかどうかの目安を知る 仕組みのざっくり説明 税理士・税務署
⑥ 家族会議の準備 家族に伝える・話し合う 進め方・伝え方の台本づくり ―(家族で)
⑦ 専門家に聞く準備 相談時の質問をまとめる 質問リストの作成 各専門家

表のとおり、AIが活躍するのは主に「整理」と「下書き」の部分です。専門家の欄に名前が入っているステップは、必ず最後にその専門家へ相談する。この線引きを忘れないでください。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

ステップ① 財産の棚卸し ― まず「我が家に何があるか」を書き出す

最初のステップは、財産の棚卸しです。これは相続準備の土台になる、いちばん大事な作業です。

とはいえ、いきなり「全部書き出して」と言われても、頭が真っ白になってしまいますよね。私たちが一緒に作業したシニアの方も、最初は「預金と家くらいしか思いつかない」とおっしゃっていました。でも、AIに「もれそうな項目を質問してもらう」形にすると、「そういえば、あの保険も」「車もそうか」と、どんどん出てくるんです。

ChatGPTには、こう話しかけてみましょう。番号などの本物の情報は入れず、種類だけを伝えるのがコツです。

あなたは、相続準備をやさしくサポートする整理アドバイザーです。
私は70代で、自分の財産を書き出して整理したいです。

【お願い】
相続のときに財産になりやすいものを、カテゴリ別(預貯金・不動産・
保険・有価証券・現金や貴金属・借入やローン など)に分けて、
チェックリスト形式で示してください。

各項目について「これはお持ちですか?」と私に質問する形にして、
ひとつずつ確認できるようにしてください。

【注意】
・私は口座番号や暗証番号などの本物の情報は入力しません。
・専門的な金額計算や法的な判断は不要です。整理の手伝いだけお願いします。
・不足している情報があれば、最初に質問してから作業を開始してください。

効果:このプロンプトを使うと、AIが「預貯金はありますか?」「不動産は持ち家ですか、土地もありますか?」と順番に聞いてくれます。質問に答えていくだけで、自分でも忘れていた財産がリストになって出てきます。私たちがお手伝いした方は、最初に思いついた項目が4つだったのが、AIとのやりとりで11項目まで増えました。「こんなに整理できるなんて」と驚いていらっしゃいました。

出来上がったリストは、印刷するか手書きで清書して、ご家庭の安全な場所に保管しましょう。これが、いわゆる「財産目録」の下書きになります。なお、実際の遺言書に添える正式な財産目録には決まりがありますので、後ほどステップ③と⑦で専門家に確認します。

ステップ② 相続人の整理 ― 「誰が受け取る人になるのか」を確かめる

財産を書き出したら、次は「誰が相続人になるのか」を整理します。ここは、思っている以上に間違えやすいところです。

たとえば「子どもたちで分ければいい」と思っていても、配偶者がいる場合、お子さんが先に亡くなっている場合(その子=お孫さんが相続人になることがあります)、再婚で家族関係が複雑な場合など、ケースによって相続人の範囲は変わります。誰が相続人になるかは法律で決まっており、これは最終的に戸籍などで確認し、司法書士や弁護士に確かめる必要がある部分です。

AIには、まず「自分のケースを整理する」「確認すべき点を洗い出す」目的で使いましょう。

私の家族構成を整理したいです。誰が相続に関わる可能性があるか、
考えを整理するのを手伝ってください。

【私の状況】
・配偶者:あり(または なし)
・子ども:◯人
・すでに亡くなっている家族がいるか:あり/なし
(※具体的な名前は書きません。関係だけ伝えます)

【お願い】
1. この情報から、一般的に相続人になりうるのは誰か、考え方を
   やさしく説明してください。
2. ただし「最終的には戸籍の確認と専門家への相談が必要」という
   前提を必ず添えてください。
3. 私が司法書士や弁護士に相談するとき、確認しておくべき点を
   箇条書きで教えてください。

法的な断定はしないでください。仮定した点は必ず「仮定」と明記してください。

効果:AIは「一般的にはこう考えられます」という整理と、「ただし戸籍と専門家の確認が必要です」という注意書きを返してくれます。大事なのは、ここで出た答えを「確定」と思わないこと。あくまで「専門家に相談するときの下準備メモ」として使ってください。実際の相続人の確定には、生まれてから亡くなるまでの戸籍をそろえる作業が必要になることが多く、これは司法書士や弁護士の領域です。

ステップ③ 遺言の種類を知る ― 「自筆」と「公正証書」の違いをやさしく理解する

3つ目のステップは、遺言の種類を知ることです。「遺言書を書きたいけれど、どう書けばいいか分からない」という声はとても多いです。

遺言にはいくつか種類があります。代表的なのが「自筆証書遺言」「公正証書遺言」です。法務省の説明によると、自筆証書遺言は原則として全文を自分で手書きする必要がありますが、法改正により財産目録の部分は手書きでなくてもよく(パソコンで作った一覧や通帳のコピーなどを添付できる)、ただし各ページに署名と押印が必要とされています(法務省「自筆証書遺言に関するルールが変わります」2026年5月26日参照)。また、法務省では自筆証書遺言を法務局で預かってもらう「保管制度」も用意されています。一方の公正証書遺言は、公証役場で公証人に作ってもらう遺言で、形式の不備が起きにくいという特長があります。

このあたりの違いは、ChatGPTに「やさしく説明して」とお願いすると、頭に入りやすくなります。

相続の遺言について勉強したい70代です。

【お願い】
「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の違いを、
表のかたちで、専門用語をできるだけ使わずに教えてください。

比べてほしい点:
・どこで・どうやって作るか
・費用はかかるか(おおよそで可)
・書き間違い(不備)が起きやすいか
・保管はどうするか

【注意】
・最新の正確なルールは法務省の公式情報と専門家で確認する前提で、
  あくまで「全体像をつかむための説明」としてください。
・古い情報の可能性があるものは「変わっている場合があります」と
  添えてください。

効果:AIが比較表を作ってくれるので、「自分はどちらが向いていそうか」のあたりがつきます。たとえば「確実に不備なく残したいなら公正証書遺言が安心そうだ」といった方向性が見えてきます。ただし、遺言の細かい形式や効力は、必ず公証役場・弁護士・司法書士に確認してください。 AIの説明だけを頼りに自分で書くと、形式の不備で遺言が無効になってしまうおそれがあります。これは後ほど「失敗パターン」でもくわしくお話しします。

ステップ④ 生前贈与を考える ― 「元気なうちに渡す」選択肢を整理する

4つ目は、生前贈与についてです。「相続を待たずに、元気なうちに少しずつ渡しておきたい」と考える方も増えています。

生前贈与にはいくつかの仕組みがあり、贈与税という別の税金が関わってきます。ここは税金のルールが関わる、専門性の高い領域です。「いくらまでなら税金がかからないのか」「どの制度を使うのがよいのか」といった判断は、必ず税理士に相談すべき部分で、AIの説明をそのまま信じて実行するのは危険です。

では、AIには何をお願いするか。「自分が何を知りたいのかを言葉にする」「税理士に聞くべき質問を整理する」ために使いましょう。

生前贈与について、税理士に相談する前に、自分の考えを整理したいです。

【私の希望(ざっくり)】
・元気なうちに、子や孫に少しずつ財産を渡せたらと思っている
・税金で損をしたくない
・もめごとの原因にはしたくない

【お願い】
1. 生前贈与を考えるときに、一般的にどんな「論点」があるかを、
   やさしく箇条書きで整理してください(税率や金額の断定はしないで)。
2. その上で、私が税理士に相談するときに聞くべき質問を、
   リストにしてください。

【注意】
・具体的な税額・非課税枠の数字は、制度改正で変わるため断定しないでください。
・「正確な金額と最新ルールは税理士・国税庁で確認」という前提を必ず添えてください。

効果:AIは「贈与のタイミング」「家族間の公平さ」「将来の相続との関係」といった論点を整理し、「税理士に聞くべき質問リスト」を作ってくれます。これがあると、いざ相談に行ったときに「何を聞けばいいか分からない」という状態を避けられます。具体的な非課税の金額や制度の中身は、国税庁の公式情報と税理士で必ず確認してください。税金のルールは改正で変わることがあり、AIが古い情報を答える場合があります。

ステップ⑤ 相続税のイメージ ― 「うちはかかるの?」の目安をつかむ

5つ目は、相続税のイメージです。「そもそも、うちは相続税がかかるのかしら」という疑問は、多くの方が持っています。

相続税には「基礎控除」という仕組みがあります。国税庁の説明によると、基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算され、相続する財産の合計がこの金額以下であれば、基本的に相続税はかからないとされています(国税庁タックスアンサー「No.4152 相続税の計算」2026年5月26日参照)。たとえば法定相続人が3人なら、3,000万円+600万円×3人=4,800万円が基礎控除額の目安になります。また、相続税の申告が必要な場合の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内とされています。

この「考え方」をChatGPTにやさしく説明してもらうと、全体像がつかめます。

相続税の仕組みを、計算が苦手な70代にも分かるように教えてください。

【お願い】
1. 「基礎控除」という考え方を、たとえ話を使ってやさしく説明してください。
2. 「相続する財産が基礎控除より少なければ、基本的に税金はかからない」
   という仕組みを、図解のように言葉で説明してください。
3. ただし、本物の金額は入力しません。あくまで仕組みの理解だけが目的です。

【注意】
・実際にかかるかどうか、いくらかかるかの判断は税理士・税務署で確認する
  前提にしてください。AIは目安の説明だけで、断定はしないでください。
・特例や控除で結果が変わることがある点も添えてください。

効果:「基礎控除より財産が少なければ、まずは安心していい」という大まかな見当がつきます。私たちがお手伝いしたある方は、ご自身でざっくり計算してみて「うちは基礎控除の範囲に収まりそう」と分かり、表情がやわらいだのが印象的でした。ただし、これはあくまで「ざっくりした目安」です。 不動産の評価額や各種の特例によって結果は大きく変わりますし、実際に税金がかかるかどうか、申告が必要かどうかは、必ず税理士や税務署で確認してください。 AIの計算結果をそのまま「うちは大丈夫」と決めつけるのは禁物です。

ステップ⑥ 家族会議の準備 ― 「もめない相続」のいちばんのコツ

6つ目は、家族会議の準備です。実は、ここがいちばん大切かもしれません。

どんなにきれいに財産を整理して、立派な遺言を書いても、家族がその内容や気持ちを知らないと、後でもめる原因になります。 「お父さんは何も言ってくれなかった」「なぜこの分け方なのか分からない」――こうしたわだかまりは、金額の大小に関係なく起きます。逆に、生前に「こう考えているよ」と一言伝えてあるだけで、ぐっと角が立たなくなるものです。

とはいえ、お金や相続の話を家族に切り出すのは、勇気がいりますよね。「重く受け止められないかな」「催促してると思われないかな」と。そんなときこそ、ChatGPTに「切り出し方」や「話し合いの進め方」を相談してみてください。

家族に、相続や財産整理のことを話したいのですが、
どう切り出せばいいか悩んでいます。重い雰囲気にせず、
前向きに話せる進め方を一緒に考えてください。

【状況】
・私は70代。配偶者と、子どもが◯人います。
・「もしものとき、家族がもめないように」という気持ちで準備したい。
・お金の話を切り出すのが少し気まずい。

【お願い】
1. 家族にやさしく切り出す「最初の一言」の例を、3パターン示してください。
2. 家族会議で話す内容の「進行表(台本)」を、やさしい言葉で作ってください。
3. 家族が不安にならないよう、気をつける言い回しも添えてください。

あたたかく、前向きなトーンでお願いします。

効果:AIは「最近ね、これからのことを少し整理しておきたくて」といった、やわらかい切り出しの言葉や、話し合いの進行表を作ってくれます。台本があると、当日「何を話そう」と固まってしまうことがありません。私たちがサポートした70代のご夫婦は、AIが作った進行表をたたき台にして、お子さん2人を交えた家族会議を開きました。「思っていたより、ずっと和やかに話せた」と教えてくださいました。整理した内容は、必ず家族と共有する。 これが、もめない相続のいちばんの近道です。

ステップ⑦ 専門家に聞く準備 ― 「質問リスト」を作って相談を実りあるものに

最後の7つ目は、専門家に相談するための準備です。ここまで整理してきた内容を持って、いよいよ専門家へ。

弁護士・税理士・司法書士への相談は、限られた時間で進むことが多いです。「いざ相談したのに、緊張して聞きたいことを聞きそびれた」というのは、本当によくある話です。そこで、事前に質問リストを作っておくと、相談がぐっと実りあるものになります。この「質問リストづくり」も、ChatGPTの得意分野です。

相続の準備について、専門家に相談に行きます。
聞きそびれがないように、質問リストを作りたいです。

【相談したい相手と内容】
・司法書士/弁護士:遺言の作り方、相続人の確認について
・税理士:相続税や生前贈与について

【お願い】
1. それぞれの専門家に聞くべき質問を、カテゴリ別にリストにしてください。
2. 初めての相談で、緊張してても順番に聞ける流れにしてください。
3. 相談に持っていくと良い「準備物(メモや資料)」も教えてください。

私はこれまでに、財産のざっくりした一覧と、家族構成のメモを作りました。
これを活かせる質問にしてください。

効果:AIが「遺言はどの形式が向いていますか」「保管はどうするのがよいですか」「相続税の申告は必要ですか」といった質問を、相手別・順番に整理してくれます。これを印刷して相談に持っていけば、聞き忘れがありません。そして相談の場では、AIが整理してくれた内容を「これで合っていますか」と専門家に確認してもらう。 この流れが、AIと専門家のいちばん良い組み合わせ方です。AIで下準備、専門家で最終確認。この役割分担を、ぜひ覚えておいてください。

【要注意】相続準備でAIを使うときの失敗パターンと回避策

ここでは、相続準備でChatGPTを使うときに、特に気をつけたい失敗を4つ紹介します。相続は財産や法律に関わる大切な話なので、ここはしっかり確認してください。

失敗1:AIの法律の説明を鵜呑みにしてしまう

❌ AIが「遺言はこう書けば有効です」と言ったので、そのまま自分で書いた
⭕ AIの説明は「全体像をつかむ参考」にとどめ、最終的に公証役場・弁護士・司法書士で確認した

なぜ重要か:AIは、古い法律の情報を答えたり、もっともらしく間違ったことを言ったりすることがあります。相続の法律やルールは改正されることもあり、AIが最新の内容を正しく把握しているとはかぎりません。法律の最終判断は、人間の専門家だけができることです。AIの説明を信じて手続きを進め、後で「それは間違いでした」となると、取り返しがつかない場合があります。AIは整理役、判断役は専門家。この線引きを絶対に崩さないでください。

失敗2:整理した内容を家族に共有しない

❌ きれいに財産を整理し遺言も用意したが、家族には一切伝えていなかった
⭕ 整理した内容や「こう考えている」という気持ちを、生前に家族へ共有した

なぜ重要か:準備そのものより、「家族が知っているかどうか」がもめるかどうかを分けます。遺言や財産メモが立派でも、家族が存在を知らなければ、見つけられないことすらあります。また「なぜこの分け方なのか」が伝わっていないと、残された家族の間にわだかまりが生まれます。一人で完璧に準備するより、多少不完全でも家族と共有しておくほうが、ずっと「もめない」のです。ステップ⑥の家族会議を、ぜひ後回しにしないでください。

失敗3:遺言の形式に不備があり、無効になってしまう

❌ AIに聞いた書き方を参考に自筆で遺言を書いたが、署名や日付、形式に不備があった
⭕ 確実に残したいので、公証役場で公正証書遺言にする、または専門家に形式を確認してもらった

なぜ重要か:遺言は、形式が法律で細かく決まっています。日付の書き方ひとつ、署名や押印の有無で、せっかくの遺言が無効になってしまうことがあります。法務省も、自筆証書遺言の作成には一定のルールがあると説明しており、形式の不備を防ぎたい場合は公証役場での公正証書遺言や、法務局の保管制度の利用が選択肢になります。AIが書いた文例を、形式チェックなしでそのまま使うのは絶対に避けてください。必ず専門家か公証役場で確認しましょう。

失敗4:相続税の計算をAI任せにして判断を誤る

❌ AIに財産額を入れて計算させ、「税金はかからない」と判断して何もしなかった
⭕ AIで仕組みの目安だけつかみ、実際にかかるか・申告が必要かは税理士や税務署で確認した

なぜ重要か:相続税の計算は、不動産の評価額や各種の特例で大きく変わります。AIに金額を入れて出た数字は、あくまで「ざっくりした目安」であって、正確な税額ではありません。それを信じて申告をしなかった結果、後から「申告が必要だった」と分かると、ペナルティが発生することもあります。相続税の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内と短いため、「うちは大丈夫」と自己判断せず、早めに税理士や税務署に確認することが大切です。

こんな場面で役立ちます ― 想定シナリオ3つ

「自分のケースだとどう使えばいいの?」というイメージがわくように、よくある3つの場面を想定してご紹介します。以下はいずれも、相続準備を分かりやすく伝えるための想定シナリオ(モデルケース)です。 実在の特定の方の事例ではありません。

想定シナリオ1:一人暮らしの72歳・女性「何から始めればいいか分からない」

配偶者を亡くし、お子さんは遠方にお住まい。「自分にもしものことがあったとき、子どもに迷惑をかけたくない」という思いはあるものの、何から手をつけていいか分からず、ずっと先延ばしにしていた、という想定です。

こうした場合、まずはステップ①の財産の棚卸しから。AIに質問してもらいながら、預貯金・持ち家・保険などを一覧にします。それを清書して、遠方のお子さんに「こういう一覧を作ったから、もしものときは見てね」とメールやLINEで共有する。これだけで、お子さんの安心感はまったく違ってきます。次のステップとして、お子さんが帰省したタイミングで、ステップ⑥の家族会議の台本を使って軽く話し合えると理想的です。

想定シナリオ2:68歳のご夫婦「子ども3人に公平に残したい」

持ち家があり、お子さんが3人。「3人に公平に残したいけれど、家は分けられないし、どうしたものか」と悩んでいる、という想定です。

このケースでは、ステップ②の相続人の整理と、ステップ③の遺言の種類の理解が特に役立ちます。AIで「公平に分けるときの一般的な考え方」を整理し、確認すべき点をリスト化。そのうえで、ステップ⑦の質問リストを持って、司法書士や弁護士に相談します。「家をどう扱うか」「公平さをどう実現するか」は専門家の知恵が必要な部分なので、AIはあくまで相談の下準備に使う、という形です。家族会議では、AIが作った進行表で「お父さんとお母さんはこう考えている」を3人に丁寧に伝えます。

想定シナリオ3:親に準備をすすめたい45歳の息子

78歳の父親に「そろそろ相続の準備を」とすすめたいけれど、切り出すと不機嫌になりそうで言い出せない、という想定です。これは、お子さん世代からよく聞くお悩みです。

この場合、いきなり「相続」「遺言」という重い言葉を使わないのがコツ。ステップ⑥のAIプロンプトを応用して、「親に、財産整理の話をやさしく切り出す言い方を考えて」とAIに相談してみましょう。「最近こういう記事を読んでね」「一緒に財産の一覧を作ってみない?」といった、角の立たない入り口の言葉をAIが提案してくれます。そして、お父さんと一緒にスマホでAIを触りながら、ステップ①の棚卸しを「親子の共同作業」として進める。「やらされる」ではなく「一緒にやる」形にすると、ぐっと受け入れてもらいやすくなります。

AIと専門家、それぞれの役割をもう一度整理

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。最後に、いちばん大切なことをもう一度お伝えします。AIと専門家は、役割がはっきり分かれているということです。

役割 ChatGPT(AI) 専門家(弁護士・税理士・司法書士・公証役場)
得意なこと 考えの整理、下書き、質問リストづくり、家族への伝え方の案 法律・税金の正確な判断、遺言の作成・確認、相続人の確定
できないこと 法的な判断、正確な税額計算、遺言の有効性の保証 ―(最終的な責任を持って判断できる)
使うタイミング 準備の最初(下準備) 準備の最後(最終確認・手続き)

正直にお伝えすると、相続の準備はAIだけでは完結しません。でも、AIを「下書きの相棒」として上手に使えば、専門家に相談するまでの道のりが、驚くほどスムーズになります。 何から手をつけていいか分からず止まっていた手が、動き出す。これがAIの、いちばんのありがたさだと思います。

そして、相続準備で大切なのは、完璧さよりも「早めに始めること」と「家族に共有すること」。元気な今だからこそ、落ち着いて整理ができます。ぜひ、今日の小さな一歩から始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 相続の準備は、本当にChatGPTだけでできますか?

いいえ、AIだけでは完結しません。ChatGPTができるのは「財産の棚卸しメモ」「相続人の整理」「家族会議の台本」「専門家への質問リスト」といった下準備です。遺言の作成や効力、相続税の計算、相続人の確定といった法律・税金の判断は、必ず弁護士・税理士・司法書士・公証役場などの専門家に相談してください。AIは整理役、判断役は専門家、という役割分担で使うのが安全です。

Q2. ChatGPTに口座番号や財産の金額を入力しても大丈夫ですか?

口座番号・暗証番号・マイナンバー・通帳の中身など、そのまま悪用できる情報は入力しないでください。 金額もおおよそで構いません。「A銀行の普通預金」「持ち家」のように、種類だけを伝えて整理を手伝ってもらうのが安全な使い方です。本物の番号や暗証番号は、紙やご家庭の安全な場所で別に管理してください。不安な場合は、お子さん・お孫さんに使い方を一度見てもらうのもおすすめです。

Q3. 遺言書はChatGPTに書いてもらってそのまま使えますか?

そのまま使うのは避けてください。遺言には法律で決まった形式があり、署名・日付・押印などに不備があると無効になってしまうことがあります。法務省によると、自筆証書遺言の作成にはルールがあり、財産目録は手書きでなくてもよい一方、各ページへの署名押印が必要とされています。確実に残したい場合は、公証役場での公正証書遺言や、法務局の保管制度の利用が選択肢になります。AIが作った文例は「参考」にとどめ、必ず専門家か公証役場で確認してください。

Q4. 相続税がかかるかどうか、ChatGPTで分かりますか?

大まかな「目安」をつかむことはできますが、正確な判断はできません。国税庁によると、相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算され、財産の合計がこれ以下なら基本的に相続税はかからないとされています。ただし、不動産の評価額や各種の特例で結果は大きく変わります。実際にかかるか、申告が必要か(申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内)は、必ず税理士や税務署で確認してください。

Q5. 親に相続の準備をすすめたいのですが、どう切り出せばいいですか?

いきなり「相続」「遺言」という重い言葉を使わず、「一緒に財産の一覧を作ってみない?」といった軽い入り口がおすすめです。ChatGPTに「親にやさしく切り出す言い方を考えて」と相談すると、角の立たない言葉を提案してくれます。さらに、親御さんと一緒にスマホでAIを触りながら財産の棚卸しを「親子の共同作業」として進めると、受け入れてもらいやすくなります。本記事のステップ①とステップ⑥をご覧ください。

Q6. スマホ操作が苦手でも相続準備にAIを使えますか?

はい、大丈夫です。ChatGPTは文章で会話するだけのシンプルなしくみなので、難しい操作はいりません。最初は、お子さん・お孫さんに横についてもらいながら、本記事のプロンプトをコピーして話しかけてみてください。一度コツをつかめば、ご自身のペースで進められます。あせらず、できるところからで構いません。

まとめ:今日から始める3つのアクション

相続の準備は、大きく構えると動けなくなってしまいます。でも、「整理」から始めれば、誰でも一歩を踏み出せます。最後に、今日からできる3つのアクションをまとめます。

  1. 今日:ChatGPTに「相続の準備をしたいです。財産の棚卸しを手伝ってください」と話しかけて、ステップ①を試してみる(番号など本物の情報は入れずに)。
  2. 今週中:出来上がった財産の一覧と家族構成のメモを清書し、ご家庭の安全な場所に保管する。そして、ステップ⑥を参考に「家族にどう伝えるか」をAIと一緒に考える。
  3. 今月中:ステップ⑦の質問リストを作り、弁護士・税理士・司法書士・公証役場など、必要な専門家への相談を予約する。AIで下準備、専門家で最終確認、の流れを実行する。

くり返しになりますが、AIは「下書きの相棒」、最終判断は必ず専門家です。そして、整理した内容は家族に共有する。この2つさえ守れば、相続準備はぐっと前に進みます。元気な今だからこそ、できることがあります。あせらず、ひとつずつ。応援しています。

関連記事として、終活全体の進め方やデジタル機器の整理についても、当サイトのシニア向けAI活用の記事一覧はじめての方向けの記事もあわせてご覧ください。ChatGPTの基本的な始め方から、暮らしの中での使い方まで、やさしく解説しています。


出典・参考

  • 法務省「自筆証書遺言に関するルールが変わります/遺言書(自筆証書遺言・財産目録の方式)について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00222.html、2026年5月26日参照)
  • 国税庁 タックスアンサー「No.4152 相続税の計算(基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数)」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4152.htm、2026年5月26日参照)
  • 日本公証人連合会「公正証書遺言について」(https://www.koshonin.gr.jp/、2026年5月26日参照)
  • 日本司法書士会連合会「相続・遺言に関する手続きの相談窓口」(https://www.shiho-shoshi.or.jp/、2026年5月26日参照)

著者プロフィール

佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。早稲田大学法学部在学中に生成AIの可能性に魅了され、X(旧Twitter)で活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー約10万人)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開するかたわら、シニア世代の方と一緒にスマホやAIを触る活動にも力を入れている。著書『AIエージェント仕事術』(SBクリエイティブ)。

※本記事は相続準備の「考え方の整理」を目的とした一般的な情報提供です。法律・税金に関する個別の判断や手続きについては、必ず弁護士・税理士・司法書士・公証役場などの専門家にご相談ください。記載した制度・数値は2026年5月26日時点の公式情報に基づきますが、改正により変わる場合があります。最新の内容は各公式サイトおよび専門家でご確認ください。

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